CULTURE | 2024/02/29

世界中の文化遺産ファンを魅了するトルコ共和国、知られざるユネスコ世界遺産暫定リストに注目

まるで国全体が古代の宝物の屋外博物館

FINDERS編集部

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世界中の文化遺産ファンの注目を集めるトルコの知られざるユネスコ世界遺産暫定リスト

地中海沿岸に位置し、有名なボスポラス海峡が隔てるアジアとヨーロッパを結ぶトルコは、何世紀にもわたり文化的な交流と多様性の拠点と考えられてた。多様な文明が反映された歴史、遺跡、自然や美食を有し、伝統とモダンが融合した芸術やファッションをはじめ、ショッピングやエンターテインメントにいたるまで、世界中から訪れる人々を魅了し、2023年には全世界から5,670万人の観光客を迎えている。

そんなトルコは、世界で最も重要な地理的な場所のひとつとして知られており、21ものユネスコ世界遺産があり、まるで国全体が古代の宝物の屋外博物館のようだ。

一方、トルコといえば、イスタンブルの歴史地区やカッパドキアとギョレメ国立公園などすでに有名な世界遺産を思い浮かぶと思うが、ユネスコ世界遺産の暫定リストにはまだなんと79件も登録されており、まだまだ知られざる魅力がありそうだ。

そこで本記事では、そんなトルコのユネスコ世界遺産の暫定リストから、「訪れる価値のある場所」 をいくつか紹介したい。

トルコ南西部ブルドゥル  キビラの古代都市

最初に紹介するのは、トルコ南西部に位置するブルドゥルだ。ブルドゥル博物館、サガラソス古代都市、キビラ古代都市、クレムナ古代都市、自然史博物館などを有し、2023年の1-11月で合計157,490人の観光客が訪れている。このうちブルドゥルの中心部に位置するブルドゥル博物館は、前年比21.64%増となる合計25,663人の来館者を迎え、記録的な数字を達成、同博物館では、ハジュラル、クルチャイ、ホユチェク古墳群、ブーボン、キビラ、サガラッソスの発掘で見つかった6万点以上の文化財が展示されており、トルコ国内でも有数の博物館のつとしても知られ、2008年には「訪れる価値のある博物館」賞を受賞している。

また、ブルドゥルに位置するキビラは、この地域で最も重要な古代都市で最盛期はローマ時代にまで遡る。2016年以降、ユネスコ世界遺産暫定リストに登録されたキビラの建造物は、全面的な修復を経て、2,000年前の美しい記念碑のような噴水が再び飲料水を湛えている。その他、剣闘士の戦いが行われた約1万人収容のスタジアムや、ユニークなメデューサのモザイク画があるオデオン座など、注目に値する多くの建造物が存在する。同じくブルドゥルに位置する古代都市サガラソスも見逃せないスポットで、5,000年の歴史に浸れることはもちろん、アントニンの噴水や白い砂浜が広がるサルダ湖は一見の価値がある。

エーゲ海地方内陸部の宝  アイザノイ

次に紹介するアイザノイは、エーゲ海地方内陸部のキュタヒヤにある注目すべき古代遺跡だ。古代フリギアに住んでいたアイザニティスの主要な集落の中心地であったアイザノイは、ローマ時代には、穀物栽培やワイン、羊毛の生産により、財政的に豊かで有力な都市となった。アイザノイには、世界初の交易所であるマセルムや、アナトリアで最も保存状態の良いゼウス神殿がある。またキュタヒヤは、フリギア渓谷の一部であり、母なる女神キュベレに捧げられた数多くの野外神殿や祭壇、岩に彫られた墓も見どころだ。

カウノスと岩窟墳墓群

続いて、エーゲ海地方のムーラ県に位置する古代文明の重要な港湾都市カウノスを紹介しよう。岩窟墳墓 (がんくつふんぼ) を擁するトルコで最もエキサイティングな遺跡のひとつとして知られている。紀元前4世紀に作られ、ローマ時代に使用された泥風呂を楽しめるスルタニエ温泉があるダルヤンから船で10分程の距離に位置する。また周辺では、カレッタカレッタ (ウミガメ) を観察できるイズトゥズ・ビーチ行きツアー・ボートも人気だ。

格子状に計画された都市プリエネ

最後に紹介するのは、紀元前2000年に建設された古代都市プリエネ。エーゲ海地方アイドゥン県ギュリュバフチェ市の近くに位置し、ミレティア人の建築家ヒッポダマスによって編み出された格子状のレイアウトによって建設され、古代都市計画の最も優れた例のひとつと考えられている。ヘレニズム時代にはセレウコス王国やペルガモン王国が支配していたが、ペルガモン王アッタロス2世の死後、ローマに併合された。東ローマ時代には司教区として機能していたが、時代末期には完全にその機能を失ったとされている。プリエネの近くでは、年間を通じて温暖で泳ぐことができるクシャダスでのクルーズもおすすめだ。

1890年に起こったトルコ軍艦エルトゥールル号の遭難や、1985年のイラン・イラク戦争時のトルコから駆けつけた救援機2機による日本人215名のイランを脱出など、歴史上の結びつきがある日本とトルコ、その親交は、2015年の日本・トルコ合作映画 「海難1890」 の公開でも話題となった。

2023年、トルコはトルコ共和国として建国100周年を迎えたのに続き、2024年は日本との外交関係樹立は節目の100周年を迎える。ぜひこの機会に旅行先としてトルコを検討してみてはいかがだろうか?

Turkey Promotion Video "ReTurkey"
Turkey Promotion Video "Re Turkey"

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