BUSINESS | 2025/12/02

大企業の“越境”新規事業を称える 「TMIP Innovation Award 2025」 最優秀賞はJR東日本企画・河原千紘氏

応援広告の新たな可能性を拓いた 「Cheering AD」 が頂点に。
アサヒ飲料・菅沼氏、東京ガス・新谷氏が優秀賞を受賞

FINDERS編集部

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社内外の壁を越えた挑戦を称えるオープンイノベーションアワード

大企業発の新規事業に光を当てる 「TMIP Innovation Award 2025」 が、11月17日(月)に開催された。本アワードは、大企業のオープンな新規事業創出を促す取り組みとして、Tokyo Marunouchi Innovation Platform (TMIP) が毎年実施しているもので、第3回となる本年は、社内外の壁を越えて価値創出に取り組む優れた5つの事例が最終候補に選ばれ、審査員による最終選考が行われた。

最終選考の結果、最優秀賞に選ばれたのは、株式会社ジェイアール東日本企画河原千紘氏による 「Cheering AD」。自身の経験を起点にしながら、広告会社のアセットを最大限に活かした“応援広告”の新たな事業モデルが評価された。審査員からは、既存事業との接続性、事業性、実効性が高い点が高く評価されたという。

優秀賞には、アサヒ飲料株式会社菅沼剛氏が手がける 「CO2を食べる自販機」東京ガス株式会社新谷圭右氏による 「サステナブルスター」 が選出された。いずれも大企業のアセットを活用し、環境・不動産領域における社会課題に向き合う事業として注目を集めた。

最終審査のピッチに登壇した株式会社ジェイアール東日本企画 Cheering AD 河原千紘氏

今年の審査員は、早稲田大学大学院教授入山章栄氏、新規事業家の守屋実氏スタートアップエコシステム協会代表理事藤本あゆみ氏日経ビジネス発行人松井健氏が務めた。各氏からは 「大企業の強みを活かす挑戦が年々進化している」 「個人の熱量を起点とした取り組みが広がっている」 といったコメントが寄せられた。

当日は、グラフィック・クリエイターの春仲萌絵氏がリアルタイムでピッチ内容を記録するグラフィックレコーディングも実施され、会場の一体感を可視化した。

グラフィック・クリエイター 春仲 萌絵さんがリアルタイムでピッチの様子をグラフィックレコーディング

運営責任者の大淵鮎里氏は、「挑戦が生むつながりと広がりを実感した。イントレプレナーの一歩が組織を動かす力になる」 と述べ、受賞事業の伴走支援を継続する考えを示した。

大企業の挑戦から生まれる小さな変化が、次の事業や文化を育てていくことを後押ししてきた TMIP Innovation Award の取り組みに、引き続き注目したい。


TMIP Innovation Award 2025
開催日:2025年11月17日(月)
主催:Tokyo Marunouchi Innovation Platform (TMIP)

特設サイト
https://lp.tmip.jp/award2025/

TMIP

大手町・丸の内・有楽町エリアを中心に、大企業とスタートアップ、産官学街が連携して事業創出を行うオープンイノベーションプラットフォーム。会員・パートナーは350団体以上。