EVENT | 2024/01/19

水木しげるの妖怪ワールドはこうして創られた 生誕100周年記念展示が横浜でも開催

©水木プロダクション

文:FINDERS編集部

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会場内に隠れる妖怪と写真が撮れる「妖怪カメラAR」のコーナーも

漫画家、水木しげるの生誕100周年を記念した展示「水木しげるの妖怪 百鬼夜行展~お化けたちはこうして生まれた~」が1月20日から3月10日まで横浜・そごう美術館で開催される。

代表作『ゲゲゲの鬼太郎』をはじめ、多くの妖怪作品を生み出し現代日本における妖怪ブームを牽引した漫画家の水木しげる。本展は、同氏の生誕100周年を記念する展示として2022年から東京、名古屋で開催された巡回展だ。

本展では、これまであまり紹介されてこなかった妖怪制作の具体的手法に着目し、「絵師たちからの継承」「様々な資料から創作」「文字情報から創作」という3つの手法が初めて紹介される。また、妖怪画約100点を通して水木しげるの作品世界を解き明かす。

展示は4章で構成されており、妖怪に興味を持つようになった幼少期から従軍時代、貸本漫画家から人気漫画家になった時代など同氏の人生に迫る「第1章 水木しげるの妖怪人生」から始まる。続く「第2章 古書店妖怪探訪」では、同氏所蔵の鳥山石燕の『画図百鬼夜行』や柳田國男の『妖怪談義』をはじめ、妖怪関連書籍の展示と、それらを手がけた絵師や研究者など妖怪文化人について紹介する。

鳥山石燕『画図百鬼夜行』水木しげる蔵

昔の絵師が描いた形のある妖怪はそのデザインを尊重し、民間伝承の言葉や文章だけの形のない妖怪は様々なものからヒントを得て姿を与え、さらに妖怪の実在感を出すためにその背景を描きこんだという妖怪の創作手法にフォーカスした「第3章 水木しげるの妖怪工房」。妖怪画を存分に味わえるよう「山」「水」「里」「家」それぞれに棲む妖怪ごとに展示される「第4章 水木しげるの百鬼夜行」という流れで作品が紹介される。

《がしゃどくろ》©水木プロダクション

会場には妖怪が出現する「妖怪カメラAR」が用意され、会場内に隠れている妖怪と写真撮影ができるほか、展覧会オリジナルグッズが販売される。さらに水曜日と木曜日の「水木」に入館すると先着100名で展覧会オリジナルの「妖怪カード」がプレゼントされるなど、本展を楽しめるコンテンツが様々用意されている。


『水木しげるの妖怪 百鬼夜行展~お化けたちはこうして生まれた~』

期間:2024年1月20日(土)~3月10日(日)
会場:そごう美術館
料金:一般1600円、大学・高校生1400円、中学生以下無料