沖縄県民に愛されることから始める。地域ブランドを再生した循環成長型ビジネスモデル
オリオンビール株式会社は、代表取締役社長の村野一氏による書籍 「オリオンビールはなぜ愛され続けるのか」 を、幻冬舎メディアコンサルティングより2026年7月31日に刊行する。
本書は、沖縄の地元ブランドとして歩んできたオリオンビールが、県民に愛される存在から全国、そして海外へとブランド価値を広げてきた軌跡を、経営者自身の視点から読み解く一冊である。
書籍の紹介によると、オリオンビールの全国のビール市場におけるシェアは約1%である一方、地元・沖縄では8割を超えるシェアを持つという。大手メーカーのように潤沢な広告費を投じることが難しいなか、地域との強い結びつきをブランドの価値へと変えてきた。
しかし、地元で長く親しまれてきたブランドも、2019年のMBOや新型コロナウイルスの感染拡大により、厳しい局面を迎えた。沖縄県内の飲食店向け酒類販売をはじめ、観光やホテルに関連する事業も大きな影響を受けたという。
こうした状況のなか、2021年に代表取締役社長へ就任した村野氏が経営の中心に据えたのが、 「愛されるブランドになること」 だった。
目先の売上を増やす施策だけを積み重ねるのではなく、オリオンビールがなぜ選ばれてきたのかを改めて見つめ直す。沖縄県民に愛されることを起点に、観光客、県外、海外へと接点を広げていく 「循環成長型ビジネスモデル」 によって、ブランドの再生と事業成長を目指した。
その取り組みは業績回復へとつながり、オリオンビールは2025年9月に東証プライム市場への上場を果たしている。
本書は、オリオンビールの歴史を振り返るだけの企業史ではない。地域に根ざした企業が、人々との信頼をどのように積み重ね、共感を生み、それを持続的な成長へつなげてきたのか。その背景にある経営哲学や挑戦、ブランドづくりの考え方が紹介される。
地域ブランドは、地域性が強いほど、全国展開との間に難しさが生まれることもある。しかしオリオンビールにとって沖縄らしさは、事業を限定する制約ではなく、ほかのブランドにはない価値の源泉となった。
沖縄で飲む特別な一杯という体験が観光客へ伝わり、その記憶が県外や海外で商品を選ぶ理由になっていく。地域とのつながりを守りながら市場を拡大する考え方は、地方企業や地域資源を生かした事業に携わる人にとっても参考になるだろう。
著者の村野氏は、横浜国立大学卒業後にソニーへ入社し、ハンガリー法人社長やソニーメキシコ社長を歴任。その後、リコー、デアゴスティーニ・ジャパン、シック・ジャパンなどで経営に携わり、2021年からオリオンビールの代表取締役社長を務めている。
国内外の企業経営やマーケティングに携わってきた村野氏が、沖縄発のブランドをどのように捉え、限られた経営資源のなかで成長戦略へ結びつけたのか。経営者やマーケティング担当者はもちろん、地方創生や地域ブランドの育成に関心を持つ人にも、多くのヒントを与える一冊となりそうだ。
「オリオンビールはなぜ愛され続けるのか」
著者:村野一
刊行予定日:2026年7月31日(金)
定価:1,760円(税込)
体裁:単行本・並製
ISBN:978-4-344-69631-0
発行:株式会社幻冬舎メディアコンサルティング
販売:沖縄県内および全国の一部書店、Amazonなどを予定
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