CULTURE | 2024/05/22

「写真とはお別れの時がきた」 写真家・堀清英による個展 「Free again」 が開催

2024年5月25日(土)~6月3日(月) 青山・YUGEN Gallery にて

FINDERS編集部

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歴史的アーティストのポートレートを手がけてきた写真家によるナラティブな新世界。

東京・青山のYUGEN Galleryでは、2024年5月25日(土)~6月3日(月)にて、写真家・堀清英による個展 「Free again」 を開催する。

鏡をもつ者の写真が入った小さな器、そして一輪の青い薔薇。密集して並べられ、合わせ鏡のようにしてイメージは無限に繰り返され拡張していく。写真家・堀清英による銀塩とデジタル出力の写真作品約30点をはじめ、モノと写真をコラージュするように制作した立体作品で構成する展覧会。

堀清英は、自身が影響を受けた詩人のアレン・ギンズバーグやデニス・ホッパー、ロバート・デニーロ、オノ・ヨーコといった歴史的なアーティスト達のポートレートで知られるようになり、これまでファッションや音楽を中心に数多くの人物撮影を手がけている。

そんな堀が、写真よりも好きなことと話すのが「モノを分解すること」。本展では、偶然見つけた工業製品や家財道具、風化した廃材を拾ってきては分解しモノと繋ぎ、写真と組み合わせた作品も公開される。これらは堀が普段の生活の中で「誰に見せるわけでもなく、何ものにも囚われない自由さで」創作してきたものだという。

「インターネットをはじめとするバーチャルなクロスカルチャー、情報の質や価値観の変化などを受けてアメリカと日本ふたつの写真のお作法とは、そろそろお別れの時期が来たと感じる」

「私にとって作品を発表することは、サポートミュージシャンやさまざまな人達との毎回異なるバンド編成、違う箱で新しい音を聞いてもらう感覚。写真を中心とした表現は変わらないけれど、ソロだったりバンドだったり毎回どんなステージになるのか自分自身が楽しみ」
個展 「Free again」の開催にあたって-堀清英によるコメント

近年堀は、「自分とは何者か?」をテーマに、東日本大震災後に取り組んだ現代社会へのアイロニーを示すシリーズ「re;HOWL」や、シュルレアリスムの影響を強く感じる作品群で複層的に構成された展覧会「RED」といったナラティブな作品を発表している。

本展のタイトルである「Free again」とは、アレックス・チルトンの同名曲から取られたもので、エディトリアルやコマーシャルフォトの第一線で活躍してきた堀清英が、写真家としての固定観念や自身を縛り付けていた自意識を解放して展開する新しい世界観を表現するものだ。

詳細については、ギャラリーの公式サイトを見てほしい。
https://yugen-gallery.com/blogs/exhibitions/kiyohidehori-freeagain

堀 清英
写真家。愛知県出身。明治大学在学中にデザイン事務所でのアルバイトをした頃より写真に興味を持つ。1991年からニューヨークのICP(国際写真センター)で学び、作品制作を始める。1997年に帰国後はカルチャー誌、ファッション誌、アーティスト撮影、広告で活躍。大学非常勤講師、講演会の経験もあり、現在は自身の作品制作を基盤に人物写真を中心に活動している。

展覧会
2017年 東京・新宿ゴールデン街 nagune「re;HOWL」
2022年 東京・シャネルネクサスホール「RED」
2023年 長野・EDISTORIAL STORE「愛と咳は隠せない」
2024年 東京・新宿ゴールデン街 nagune「;the time in the time in the time, time」

Kiyohide Hori

開催概要

堀清英 個展「Free again」

会期:2024年5月25日(土)~6月3日(月)
会場:YUGEN Gallery(東京都港区南青山3-1-31 KD南青山ビル4F)
開館時間:平日 13:00~19:00/初日・土日祝 13:00~20:00(最終日のみ17:00終了)
休館日:なし
入館料:無料