LIFE STYLE | 2025/07/10

食べる人がつくることに関わりはじめる時代へ―0.1%の 「素の味」 があつまる会員制スーパーマーケットが始動

Table to Farm (テーブルトゥファーム)、7月25日にオープン

FINDERS編集部

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食べることは、つくること。自然と人がめぐるフードシステム 「Table to Farm」 が目指す未来

自然と人が豊かに循環する食文化を未来につづけるための新たなフードシステムの構築を目指すTable to Farm株式会社は、現在わずか0.1%しか流通していない 「素の味」 を集めた会員制スーパーマーケット、Table to Farmを2025年7月25日(金)にオープンする。3年半の準備を経て、各ジャンルごとに最大3点までに厳選された商品が揃う、これまでにないフードシステムの構築を目指す試みだ。

ディレクターを務めるのは、食文化のフィールドワーカーでありD&DEPARTMENT飲食部門などの企画を手がけてきた相馬夕輝。全国の生産者を訪ね、土と水、微生物とともに丁寧につくられた食品群を 「素の味」 と定義。市場に出回ることのない希少な味わいを、現代の暮らしにもう一度呼び戻そうとしている。

「素の味」 とは
土と水、自然な農法で育まれた農作物、微生物の力を活かし伝統的な天然醸造でつくられた発酵食品、その土地の自然環境に適応し、根を下ろす在来種の野菜など、自然の力を引き出す知恵に溢れ、人の好みを超えた共通した “とびっきりのおいしさ” がある食品を 「素の味」 と定義。

またTable to Farmの特徴は、単なる “お取り寄せ” にとどまらず、食べ手が “つくる” ことに関わる仕組みにある。購入の前払いで生産者のキャッシュフローを支援したり、自然栽培のリスクを最低保証でシェアしたり、仕込みや収穫の現場に実際に参加することで、持続可能な食文化の構築に貢献できる。

さらに、取り扱う商品はすべて現地を訪れ、生産者に会い、実際に食すというプロセスを経て選定されており、醤油や米、ハムや納豆、海苔、土鍋など、食材から道具に至るまでが “つくる人” の思想を宿している。例えば、自然放牧で育てられた純血の日本牛 「竹の谷蔓牛」 や、自然栽培による在来種の米 「亀の尾」 など、その一つひとつが土地や人の背景を語っている。

純血の日本牛を自然循環型放牧で育てる“竹の谷蔓牛”
自然栽培による在来種の米“亀の尾”
“小笠原味醂醸造”の伝統の春仕込みに働き手として参加する取り組みも

尚、オープンを記念し、東京・西荻窪 「オルガン」 での食事会や、全国8店舗での期間限定メニューの展開なども予定されており、“素の味” を知るリアルな場も同時に広がっていく。

未来を担う子どもたちにも “素の味” を残すために、私たちはどう選び、どう関わるか──「買う」 ことから 「共に育てる」 ことへの一歩が、いま求められている。

関心のある方はぜひ 「Table to Farm」 のホームページを訪れてみてほしい。

西荻窪 「オルガン」 での食事会は8月24日(日)を予定 (詳細は公式サイトとSNSにて随時発信)
相馬夕輝 (アイマ ユウキ)
Table to Farm ディレクター・共同発起人

滋賀県出身。郷土料理や食文化をフィールドワークとして学び体験してきた経験を活かし、食の新たなフードシステムを構築することを目指し、2022年より本プロジェクトを始動。ブランドディレクション、商品選定、ウェブメディアや食事会などの企画編集及び執筆を担当しながら、日本各地の生産者を巡る。
また、D&DEPARTMENT PROJECT 飲食部門「つづくをたべる部」ディレクターとして、その土地の食材や食文化を活かしたメニュー開発や、イベント企画なども手がける。 2024年、初の著書となる食分野での活動をまとめた「つづくをたべる食堂」出版。

会員制オンラインスーパーマーケット
Table to Farm (テーブル トゥ ファーム)

入会金:5,500円(税込)
「素の味」 協力金:220円(税込)/2週間

主な取扱商品
・自然栽培米「亀の尾」
・放牧豚のロースハム・ベーコン
・稲わらで発酵させた天然納豆
・アサクサノリの焼き海苔
・玄米も炊ける信楽焼の土鍋

公式サイト
https://tabletofarm.jp