日本最古の遊園地 「浅草花やしき」 は、昭和元年頃は 「動物園」 だった。
昭和元年の1925年から数えると、2025年は 「昭和100年」 となる節目の年。ペリーが黒船で来航した嘉永6年(1853年)に花園として誕生した日本最古の遊園地 「浅草花やしき」は、現在の遊園地として営業する前、ちょうど100年前の昭和元年は、動物園として営業していたという。
明治19年から虎、象、熊などの動物の飼育がはじまり、大正12年には世界でも珍しいトラの5つ子が誕生。「猛獣園」とも呼ばれ、人気を博していた。
しかしながら、大正12年に起こった関東大震災で多くの動物たちが焼死。その後避難所となった花やしきには生き延びた動物たちもいたが、余震時の逃走を防ぐため、薬殺をしなければならず、昭和5年にはその動物たちを供養するための 「鳥獣供養碑」 も建設されている。現在も 「ちびっ子タクシー」 前の供養碑には花が手向けられている。
「動物園」 から 「遊園地」 へ
昭和元年頃は浅草全体が震災の復興に向かい、花やしきもシマウマや白熊などを飼育し、昭和6年にはライオンの赤ちゃんが誕生、動物園として復興していった。さらに園内には遊具や滝を設置し、当時ハイテクだった蓄音機の展示やテレビの実験放送を実施するなど、動物園でありながら、遊園地や花園、科学博物館の様相も呈し、さまざまな娯楽を提供していったという。しかしながら、その後花やしきは時代の流れに合わせ、動物園営業は昭和10年に幕を閉じた。
昭和100年の今は遊園地として営業している花やしき。これからも時代に合わせた “楽しさ” を提供し、歴史を紡ぎ続けていきたいとしている。
浅草花やしき
住所:東京都台東区浅草2-28-1
営業時間:10:00~18:00 (最終入園は閉園30分前)
公式ホームページ:https://www.hanayashiki.net/
公式Instagram:https://www.instagram.com/hanayashiki1853/
公式X:https://x.com/hanayashiki1853