https://comingsoon.tokyo/nftcattokyo/
足立 明穂
ITトレンド・ウォッチャー、キンドル作家
シリコンバレーで黎明期のインターネットに触れ、世界が変わることを確信。帰国後は、ITベンチャー企業を転々とする。また、官庁関係の仕事に関わることも多く、P2Pの産学官共同研究プロジェクトでは事務局でとりまとめも経験。キンドル出版で著述や、PodcastでITの最新情報を発信しつつ、セミナー講師、企業研修、ITコンサル業務などをおこなうフリーランス。
知人から『だれにでもわかるNFTの解説書』(ライブ・パブリッシング刊)が、六本木 蔦屋書店の入口特設コーナーで平積みされていたと連絡を受け、送られてきた写真を見ると、尊敬するスコット・ギャラウェイ氏の『GAFA next stage ガーファ・ネクストステージ: 四騎士+Xの次なる支配戦略』(東洋経済新報社)と一緒にならんでいるので、小躍りしています!
今回は、世界初の「NFTアート」×「保護猫プロジェクト」企画展である#NFTCATTOKYO『ネコといる暮らし展 Vol.8』の主催者 LA在住フィルムディレクターCREATIVE LAB INC 木之村美穂 代表にお話を伺いました。
来たる2月22日、2022年の猫の日(ニャンニャンニャン)に先駆け開催
今注目の「NFTアート」×「保護猫プロジェクト」をテーマに13名のアーティストが参加した世界初の企画展
ここでしか手に入らないコラボ猫グッズ販売&コンセプトポップアップカフェもオープン
会期:2022年1月28日(金)~2月2日(水)<会期中無休・入場無料>
時間:11:00~20:00 (最終日は18:00まで)
※渋谷パルコの物販店舗の営業時間に準じます
場所:COMINGSOON 東京都渋谷区宇田川町15-1 渋谷パルコ1F
キュレーション:木之村美穂
企画・主催:CREATIVE LAB INC (USA) / STUDIO DOG INC
協力:THE LUCKY CAT COFFEE / SHIBUYA Blockchain Records / ALTERNATIVE YELLOW
NFTって何だか分からないから、クラブハウスで初心者になって勉強するところから始めた
元々、ファンション関係の広告やイベントの企画に関わってきた木之村さんですが、NFTについては昨年2月ごろにクラブハウスで聞いたのが始まりだそうです。なんだかよく分からないけれど、これは何か大きなことが起きそうということを感じて、分からないなら詳しい人に教えてもらう目的でクラブハウスの『クリエイティブ・ラウンジ』を開始。
最初は細々とスタートしたのですが、NFTアートをやっている人、技術に詳しい人などが集まってきて、木之村さんは初心者代表として「今のミントって何ですか?」とか「メタマスクって何するものですか?」とか質問して知識を増やしていったそうです。まだまだ、知っている人が少ない時期だったので多くの人が参加するようになり、気が付けば45回も続けて、メンバーも530人という大所帯になりました。
530人のメンバ―が参加しているクラブハウス クリエイティブ・ラウンジ(毎週土曜日午前10時~)
「ネコ好きの人にもアート好きの人にもNFTのことを正しく知ってもらいたい!」
知識や情報が集まってきた木之村さんは、それだけで満足できるはずもなく展示会やイベントを企画するキュレーターの血が騒ぎだします。そして、2017年から続けている保護ネコプロジェクト(猫の写真や映像を撮影し、ファッショナブルな猫として演出して保護ネコ活動の支援をするプロジェクト)とNFTアートを組み合わせることを思いつきました。
NFTアートとして話題になるのは、どちらかというとヲタク文化の延長やゲームの延長で語られることが多く仲間内での盛り上がりが多くあります。奇をてらったような作品が多いので、多くの人は欲しいどころか展示会があったとしてもわざわざ足を運んで見たいとも思いません。
ファッション関係のプロデュースに関わってきたので、木之村としては「カッコいい!見てみたい!」と思ってもらえるようなNFTアートと保護ネコプロジェクトを組み合わせたいと考えたそうです。
まずは、クラブハウスでNFT勉強会を行ってきた中で知り合ったNFTアーティストに趣旨を説明して13名ものアーティストが集まり、さらに、渋谷パルコという若者に向けてファッションや文化を発信していく展示会場も確保できることになり実現しました。
今回の「NFTアート」×「保護猫プロジェクト」をテーマということで告知すると、これまでNFTアートに関心のなかった猫好きの人達からも「NFTってよくきくけど、何?」とか、逆にNFTアートをやっている人から「保護ネコ活動との組み合わせって面白そう」と反響が大きいとのこと。
NFTアートを知っている人が少ないだけでなく、NFTアートのリアル展示会を開催した人がいない!
NFT自体が2017年に作られた技術であり、NFTアートが注目されるようになって1年ほど。さらにデジタルアートということでNFTマーケットプレイスなどインターネット上の展示や仮想空間などでの展示ばかり。
木之村さんがNFTアートをリアルで展示するということを決めたものの、経験者が見つからず、何をやるにも手探り状態だったそうです。NFTアーティスト側もマーケットプレイスなどオンラインでの展示は経験していても、リアル会場での展示となると何をどう準備するのかその辺の意思疎通などもいろいろ難しい点があったようです。
リアルでNFT作品を展示するには、デジタル作品を表示するディスプレイも必要で、よくある液晶テレビや液晶モニタのような横長の長方形ではなく、正方形の四角いディスプレイだったので手配するだけでも大変だったそうです。
とにかく何もかもが初めてのことなので、木之村さんは、今回の経験を通してNFTアートをリアル会場で展示するノウハウは日本一詳しくなったとか。
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