ITEM | 2021/12/30

2021年、FINDERSで最も注目を集めたガジェット記事3選

文:赤井大祐(FINDERS編集部)
何度も姿を変え、猛威をふるい続ける新型コロナウイルス。それを抑えこむためのワクチ...

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1位:わずか7cmのボディに15種類の“わりと必要な工具”が詰まったマルチツール「Geekey」。ステンレスボディで使い勝手も良さそう

FINDERSで紹介するガジェット系記事の中で、電動アシスト自転車、アウトドアグッズなど人気ジャンルを抑え、圧倒的に支持を集め続けたのが「マルチツール」だった。FINDERSはガジェット専門メディアではないため、Apple製品はもとより、カメラ、オーディオ、PCと言ったメインストリームのプロダクトを紹介する機会は多くなかったが、マルチツールにこうも人気が集まるとは予想出来なかった。

その中でも、もっとも注目を集めたのが、「Geekey」というプロダクト。Geek+Keyというネーミングが示す通り、15種類もの機能を有した鍵型のマルチツールだ。細かい機能は記事をご覧いただくとして、なぜマルチツールはこうも注目を集めるのかを少し考えたい。

端的に、マルチツールの持つ価値は「機能」「工夫」「ロマン」に集約されるのではないかと思う。まず機能は言わずもがなだろう。色々とできるのは便利で嬉しい。そして「工夫」は複数の機能を一つのボディに搭載するための思考錯誤を見る面白さにあるだろう。ちょっと無理があるんじゃ、と思う程度が見てて楽しい。

そして「ロマン」。実際のところメーカーが謳うほどプロダクトが機能するかどうかをそれほど重視している人は多くないのではないだろうか。本当に必要な機能はそれに特化した物を買うのが一番だと誰もが知っているはずだ。むしろ、「こんなものを買ったよ」と友人とシェアしたり、そのプロダクトがどれだけ機能するのか試してみる、その瞬間への期待感を買っているのではないか。

そしてそれこそ私たちが「ガジェット」を買う動機でもある。結局のところ「ガジェット」は生活に必要なものではない。新しいテクノロジーに触れ、生活を豊かにするものだ。あれこれと触って、試している時間が楽しいのだ。自分が思ったよりも機能すればこれ以上ない喜びだし、思ったよりもダメそうだったら、また次に期待するだけだ。

本誌におけるマルチツールへの注目はそんなガジェット好きの視点と大いに重なるものを感じた。マルチツールがこれだけ人気を集める理由も見えた気がする。


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