文:FINDERS編集部
落としても安心のバックアップ機能も
PCやスマホの普及と進化によって、所持しなければならない物の総量は少なくなったかもしれない。しかし代わりに増えたものが一つ。各種ウェブサービスのアカウントにログインするためのパスワードだ。
サービスによって入力条件はまちまちだし、そもそも複数のサービス上で同じパスワードを使用するのはリスクが高い。かと言って増え続けるアカウントすべてに異なるパスワードを使用するのはすでに現実的ではない。現状Apple IDやChromeのパスワードマネージャーか、「1Password」といった専用サービスを使うのが一つの落とし所だ。
昨今、物理的なデバイス(もちろん紙のノートではない)を介してパスワードを管理するアイテムが登場している。台湾のAtlancube社による「PasswordPocket」もその一つだ。
本体はBluetoothによってスマホなどのデバイスと接続して使用する。各種サービスのログイン画面と専用アプリが連動することで、ログイン時にBluetoothで接続した状態のPasswordPocketの本体からアカウント情報を自動で呼び出せるようになっている。
アカウントの情報もアプリを通じてPasswordPocketの本体内に保存。最大で1000個ものアカウント情報を保存できるということだ。Bluetooth通信にはAES256という規格の暗号化が用いられる。
保存できるのはログイン用のアカウント情報だけでなく、クレジットカードの情報や銀行口座番号、個人的なメモなど用途を問わない。
もちろん、落としてしまった際のリスクヘッジもバッチリ。アカウント情報へのアクセスには当然マスターパスワードが必要となるうえに、そのマスターパスワードの解読も、slow hash技術によってクラッキングの回数を1秒に1回のペースに落とすという。また万が一紛失してもバックアップ・復元機能によって新しい本体を用意すれば情報を移すことができる。
また本体の持ち運びが面倒、という場合には「読み取り専用モード」を使うことで、持ち運びの必要もなくなるようだ。
なお本体はボタン電池によって動作する。いざというときの電池切れにはご用心を。「PasswordPocket」は現在CAMPFIREから購入可能だ。