文:FINDERS編集部
CADの知識もデザインスキルも不要
「EMARF」はVUILD社が運営する、セルフオーダー式の木材プレカットサービスだ。Illustratorや3DCADソフトで作成した本棚、椅子、テーブルといった家具などの図面をアップロードし発注すると、カットされた木材が届く。あとは組み立てを自分で行うだけである。自分でデータを用意できなくとも、テンプレートデータを使用すれば、プロのデザインをベースに好みのサイズや比率でカスタマイズができる。いずれもデジタル加工機を使用することで、短期間かつ低コストでオリジナル家具などを生み出せる。
そんな「EMARF」が、5月9日に開発中の「EMARF AI(仮称)」を発表した。サービス内にチャットボットAIである「ChatGPT」を導入することで、なんとテキストベースでのやりとりで家具などのデザインができてしまうというものだ。
公開された動画では、「シンプルでシュッとした感じのスツールを作ってください」と入力しただけで、一瞬でスツールのデザインが完了。さらに「それを身長130cmくらいの子供が座りやすいサイズに調整してください」と入力すると、高さ450mmだったスツールは290mmにリサイズされるではないか。他にも、「座面を丸くして」「二人がけ用がいい」「3本足にして」「もっと特徴的なものを」といった要望にも応えてみせている。
デザインの中から気に入ったものを加工依頼に出すと見積もり金額も自動算出。1週間程度で自宅に届くということだ。また正式リリースに向けて、家具だけでなく空間構成の要素となる建築部品の生成機能や、接合部や構造強度の自動生成機能などの開発を予定しているとのことだ。
CADの操作やデザインの知識がまったくない人でも、オリジナルデザインの家具を生み出せる時代となったわけだ。もちろん補助ツールとして利用してもいい。デザインの幅を広げるのにも役立ちそうだ。
EMARFのウェブページにてメンバー登録を行うことで「EMARF AI」の開発に関する最新情報がいち早く届くということ。正式リリースが待ちきれないという人はぜひチェックを。