文:武者良太
ボタンを押すことでも発電
ACアダプタやUSBでの充電いらず、電池の交換も不要な、いつまでも遊び続けていられるゲーム機の誕生だ。
オランダのノースウェスタン大学とデルフト工科大学による共同研究チームが開発したEnergy Aware Gaming Platformこと「ENGAGE」は、太陽光パネルによる発電と、ボタンを押し込むときの振動で発電するシステムを搭載。オリジナルの回路を用いてゲームボーイクローンとして動作し、ゲームボーイのゲームをバッテリーレスで遊べるようになっている
現状では残念ながら、完全なサステナブル環境ではなく、天候状態にも寄るが、数秒に1秒ほどブラックアウトしてゲームがプレイできなくなる。
データを保持できる不揮発性メモリを使用しているため、復帰後は今までの状態からゲームを続けることができるように作られているが、スーパーマリオブラザースのようなアクションゲームだと1面をクリアするのも難儀するだろう。
だとしても、生産するのに多くのコストがかかり、環境に有害で、最終的には埋め立て処分になるバッテリーの代わりに、太陽とユーザーからエネルギーを回収するシステムがもたらすメッセージはインパクトがある。
バッテリーレスな環境でもデジタルな世界を体験できることで、バッテリーへの依存度をへらすことができるようになるかもしれない。