文:岩見旦 写真:赤井大祐
新型コロナウイルスの感染拡大が止まらぬ中、映画館から足が遠のいたという人も少なくないだろう。でも、どうしても大画面で映画が見たい。だけど、ホームシアターは夢のまた夢。そんな悩みを抱える人たちに紹介したいガジェットが、世界最軽量クラスのウェアラブル型のプライベートシアター「Photontree X(フォトンツリー・テン)」だ。
光学映像技術のスタートアップ企業であるPhotontreeが6月24日より、クラウドファンディングサイト『Makuake』にて「Photontree X」の先行予約販売を開始。目標金額50万円のところ、すでに2283万円の支援を調達しており(7月31日現在)、今大きな注目を集めている。
今回FINDERSでは、一足先に「Photontree X」を提供していただいたので、レビュー形式で紹介する。
箱の中身は、非常にシンプル。本体と、シリコンマスク、ヘッドストラップ、そしてイヤホン、レンズクリーナーだけだ。それもそのはず、映像音声出力にHDMI端子、給電にはUSB-A端子を採用しており、デバイスにケーブルをつなぐだけで簡単に使えるよう設計されている。面倒なインストールなどの手間は一切ない。手持ちのMacにもアダプタを使うだけで接続することが出来た。YouTubeやNetflixなどの映像コンテンツから、Nintendo SwitchやPS4などのゲームに至るまで、さまざまなデバイスに対応している。
早速装着してみると、目の前に巨大なスクリーンが出現。まるで映画館の中にいるかのような没入感が味わえた。この画面の大きさは800インチに相当するという。シネコンのスクリーンの最大クラスだ。搭載されている2枚のLCDスクリーン(583PPI)と、特殊研削した2つのレンズによる視覚作用を利用することで実現したとのこと。さすが、AppleやSONYなどの光学系製品設計に携わっていたメンバーが独立して作っただけのことはある。
そして特質すべきはやはりその圧倒的な軽さだ。ディスプレイの重さはたった190g。私もヘッドマウントディスプレイを持っているが、長時間使用すると首が疲れてしまう。一方、「Photontree X」は2時間の映画を余裕で鑑賞することが出来た。この軽さなら、気軽に持ち運ぶことも出来るだろう。
場所を選ばず、自由な姿勢で大迫力の映像を楽しめる「Photontree X」。このステイホーム生活で手放せなくなるアイテムになりそうだ。3万9800円の特別価格で購入できる先行予約販売は8月28日18時まで。気になる方は、『Makuake』のプロジェクトページをチェックしてほしい。