同院のサイトによれば、2人はこれまで生まれた結合双生児の中でも、頭蓋骨の後部領域や頭頂部の骨と静脈系が複雑に結合した稀な例で、イタリアでは初の事例だという。
特に脳の静脈構造の手術は極めて複雑で、出血や虚血のリスクが高いため、手術の前準備のために約1年間を要した上で、手術は3回に分けて段階的に進められた。
最後の手術は6月に実施。神経外科医や麻酔科医、神経放射線科医や形成外科医をはじめ、神経リハビリテーション医、エンジニア、各専門分野の看護師、理学療法士などの医療チームが結成され、18時間かけて行われた。
術後1カ月経ち、プレフィナちゃんとエルビナちゃんはこれから数カ月にわたって保護用のヘルメットを装着し続ける必要があるほか、コロナ禍において感染症対策も必須となる。
だが、2人は脳に損傷もなく元気に過ごし、音楽を聴きながら手でリズムに合わせて動かすことができるまでに回復したという。