文:石川綾子
新型コロナウイルス感染拡大の影響で、アジアで最も長くロックダウン(都市封鎖)が続いていた都市であるシンガポール。数カ月間、ロックダウンが続いていたが、現在段階的に活動を再開している。
そんなシンガポールで、久々にマクドナルドを口にした男の子のリアクションが、SNS上で大きな反響を呼んでいる。
Facebookで7万3000回再生
シンガポールで5月10日、数週間営業停止していたマクドナルドが営業を再開。マクドナルドが好きでたまらない9歳の男の子アダム・ビン・モハマド・イルワン君のために、母親のワティさんは18日、車でテイクアウトしてきた。
ワティさんはテーブルに買ってきたマクドナルドを置くと、息子のアダム君をキッチンに連れてきた。アダム君は一瞬、逃げるように小走りするが、マクドナルドに気づくと、ワティさんに抱きつき「ママが僕にいたずらするのかと思った」と叫んだ。「そんなわけないじゃない。びっくりさせたかっただけなのよ」とワティさん。
キッチンに座ったアダム君は、チキンナゲットを前にすると、再び感極まって号泣。一口食べ、愛しそうに頬ずりし、「ありがとう、ありがとう」と美味しさを噛みしめていた。
ワティさんによると、アダム君は感覚過敏症と軽度の自閉症を患っており、このような過剰反応を起こすようだ。19日にFacebookに投稿されたこの動画は、7万3000回以上再生され、母子の愛情に満ちたエピソードとして話題を集めている。