文:武者良太
ヘビの抜殻お守りやフクロウの羽も
北海道の動物園というと、行動展示をしている旭山動物園(旭川)が有名だが、実は札幌にもキャッチーな動物園がある。札幌駅から南西に、車で40分ほどの距離にある「ノースサファリサッポロ」は、園内に「すべて自己責任です」といったカンバンが置かれていることで有名。一部の動物たちは放し飼いにされているし、ベンガルトラや大型ニシキヘビに直接エサをあげる、ライオンの肉球に触る、鷹匠体験などいった体験プログラムが多数用意されているサファリパークだからだ。
危険動物の柵・檻の中に入れる、水槽の上を歩くという特別なアクティビティは類を見ないもの。2019年には15万人を超える多くの来場者をドキドキハラハラさせながら、動物たちとの触れ合いを提供してきた。
そんなノースサファリサッポロが存続の危機にひんしている。新型コロナ禍によりGW期間を含む長期休園が理由の1つだ。現在もウィルス感染拡大防止のために、一部の体験プログラムは休止中だ。
ノースサファリサッポロを守る。それは飼育されている動物たちを守るということ。そのためにエサ代、冷暖房費、施設管理費といった運営費を捻出するべく、クラウドファンディングのプロジェクトがスタートした。
ここからが注目だ。一筋縄ではいかない動物園のノースサファリサッポロ。支援者へのリターンもアバンギャルドすぎてびっくりする。3000円のプランのリターンはヘビの抜け殻、フクロウの羽、ライオンの毛で作った開運お守りや、ビーバーがかじった木で作ったコースターが選べる。さらに5000円プランはヘビの抜け殻・インコの羽ピアス、7000円プランは動物の足跡Tシャツ・動物が書いた絵(?)、1万円プランでは支援者だけに届ける餌やり生配信、そして7万円プランではライオンがガチでひっかいたダメージジーンズが贈られる。
アクティブな動物園という場を生かしたリターンの内容を見ると、年間パスポート(1万円)、1日園長(10万円)、ノースサファリ貸し切り(30万円)、10年間フリーパスポート(30万円)が微笑ましく思えてくる。
外出自粛要請は緩和されたが、越境旅行が自由にできるようになるまでにはまだまだ時間がかかりそうな現在。がんばっている人たちと動物たちを応援したいという気持ちを、クラウドファンディングに寄せてみてはいかがだろうか。
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