文:武者良太
パナソニック100BANCH生まれの「エンタメシェアリングサービス」
巷で話題となっている映画を観てみると、ストーリー展開やアクションシーンなど見どころが多くて大満足。となれば、その映画の話をしたいと思うのが人の常。お互いに気がついたところ、気にいったシーンを語り合い、自分が興奮を覚えたポイント、相手が感動したシーンを喋り合って共感したいではないか。
興味のある映画やライブ、ギャラリーなどのイベント情報を登録し、コミュニケーションが取れる無料アプリ「Cinemally」は、いっしょに楽しみ、感想を語り合い盛り上がれる仲間探しのためのツールだ。
日本中の映画、アート、イベント情報が集っており、それぞれに“行きたい”と表明すると、同じイベントに興味を持つユーザー同士でアプローチ可能となり、一緒に行く相手を探せる仕組みとなっている。
2019年6月にクラウドファンディングでプロジェクトスタート。目標額を超える開発資金を調達し、同時に多くのユーザーも集うこととなった。
Cinemallyの実現に、パナソニック、ロフトワーク、カフェ・カンパニーが運営する100BANCHがサポートしていることも興味深い。「100年先の世界を豊かにするための実験区」として開設された100BANCHは若きビジョナリーに開発スペースを提供し、メンターの指導の元でプロジェクトの実現を目指すスペース。現代を見据え、未来の社会に貢献するためのアイディアの1つとして、Cinemallyを見ているということになるのだから。
端的にいえば、趣味、特に映画という軸に重きを置いた一種のマッチングサービス。しかし映画などに興味はあれど「一緒に観に行く人がいない」「誘われたいが、きっかけがない」「誘われたら一緒に観に行きたい」と考えている層に、モチベーションを付与できる可能性は面白いと感じる。