文:岩見旦
夢と魔法が奇跡を起こすディズニーのテーマパーク。大人から子供だけでなく、動物までも魅了する。
米国フロリダ州のディズニーワールドで撮影された動画が今、世界中を笑顔で包んでいる。
50回以上ディズニーワールドに行った介助犬
介助犬のナラは2年間、自閉症のミーガン・リーさんのサポートをしている。ナラはリーさんの行くところどこでも一緒に付いていくが、最も気に入っている場所はディズニーワールドだ。
リーさんは『The Dodo』の取材に、「ナラと私は数え切れない回数、ディズニーに行きました。少なくとも50回は行ったと思います」と語った通り、2人はディズニーの常連だ。
2人はパーク内を歩き回ったり、アトラクションに乗ったり、さまざまなことをして楽しんでいるが、ナラにとっての一番の楽しみはディズニーキャラクターに会うこと。ディズニーキャラクターに遭遇する度、明るい表情になるナラにリーさんも喜んでいた。
ドナルドダックから離れようとしない
2人がディズニーワールドに行ったある日、ドナルドダックに出会ったナラは、嬉しそうに近付いた。その時の様子を、リーさんは「周囲の人も見入っていました」と振り返る。
ドナルドダックがナラを可愛がって撫でると、ナラはドナルドの膝の上に頭を乗せて、嬉しそうに目を細めて動かなくなった。離れようとしないナラに、ドナルドダックは困ったように泣いたリアクションを取ったが、愛されていることに心打たれている様子。周囲にいた人も、ナラのドナルドダックへの愛情を理解したようで、みんな微笑んでいたという。
夢の国がもたらした2人の絆
ナラは「ディズニーの大好きな犬(Disney’s Favorite Dog)」というアカウント名で、Instagramを行っている。ミッキーやミニー、ディズニーキャストと戯れる写真を多数掲載している。
またこのアカウントで、リーさんは介助犬に関するルールを投稿。「勝手に介助犬を愛でないで下さい。信じられないほど失礼で、犬の気が散ります」「許可なく頭をなでられたり、尻尾を掴まれたりすることに我慢できません」と注意を促した。リーさんが厳しいコメントを載せたのは、ナラを愛しているからに他ならないだろう。
「ナラは素晴らしい介助犬で私の要望をほぼ完璧に対応しています」とリーさん。「ナラがいない生活は想像ができません」とも。2人の絆の深さは、きっと「夢の国」がもたらしたものに違いない。