Photo By Shutterstock
文:岩見旦
クレジットカードの利用明細や利用可能額を調べる時、カード会員はコールセンターに電話をし、オペレーターに問い合わせる。しかし、耳の不自由な人は自分で電話をすることが出来ず、家族に頼まなければならないなど不都合が生じていた。
そんな中、楽天カードで画期的なサービスが行われているとSNS上で話題になっている。
耳の不自由な人もスムーズ対応
そのサービスとは、「楽天カード 手話通訳サービス」。耳や言葉の不自由なカード会員に向けて設置された、テレビ電話による手話・筆談の受付窓口だ。
このサービスは、楽天カードより委託を受けたプラスヴォイスの手話オペレーターが、カード会員からのテレビ電話を通じた問い合わせに、手話と筆談で会話。楽天カードのオペレーターへ通訳するというもの。これにより、スムーズかつリアルタイムなコミュニケーションが実現できる。
楽天カードはこのサービスを2016年3月に開始。この以前から、楽天カードはオンラインサービスやe-mailでの問い合わせに対応していたものの、カード会員の家族などが代理人としてコールセンターに問い合わせることもあり、オペレーターと直接コミュニケーションすることに要望が挙がっていた。
「楽天カード 手話通訳サービス」の利用方法は簡単。Skype、LINE、FaceTimeの楽天カード手話通訳サービスのアカウントへ「ビデオ通話」で連絡するだけ。詳しくは楽天カードのホームページをチェックしてほしい。
「素敵な取り組み」SNSで大反響
耳が不自由だというTwitterユーザーが初めて「手話通訳サービス」を利用し感銘を受け、「聴覚障害と発声障害の方に広まれ」と投稿。このTwitterユーザーも、これまで楽天カードのコールセンターに問い合わせる際、これまで親に電話を依頼していたという。
13日に投稿されたこのツイートは、1万9000件のリツイートを集め、「楽天、素晴らしい!」「素敵な取り組み」など大きな反響を集めた。また、耳の不自由な人からも「こんなサービスがあったなんて知らなかった」といった意見が挙がった。
ちなみにプラスヴォイスによると、楽天カードの他、JCB、三井住友カードなどのカード会社やANA、損保ジャパン、三菱UFJ銀行などの企業で同様のサービスを導入している。
このような社会的課題に積極的に取り組む血の通った企業姿勢は、多くの顧客からの支持につながるに違いない。今後もこのようなサービスが増えることを切に望む。