文:岩見旦
寿司や刺し身を食べる時に重宝する醤油皿。日本発のある醤油皿が今、海外で熱視線を集めている。
3Dプリンタで原型を作成
その醤油皿とは、広島のメーカーのRE’DE’STU(リ・デ・スタ)が手掛けた「フォトリアル醤油皿-enman-」。一見ただの白い皿に見えるが、醤油を注ぐと広島の名所である厳島神社の鳥居が浮かび上がってきた。
底の部分に細工が施されており、醤油の濃淡を調整することで、薄茶色の美しい絵柄を描いている。現在特許出願中とのこと。
この醤油皿の原型は、3Dプリンタで作られている。この原型から作られた石膏型に白磁の泥を流し込み、透明の釉薬を掛けて焼き上げる工程を経て作られた。日本六古窯の一つである瀬戸焼の白磁であり、デジタルデザインと職人の技の融合によって誕生した。
厳島神社の他、富士山、子猫、子犬のデザインも展開しており、価格はすべて1080円(税込)。公式サイトで発売を行っているが、現在在庫切れで、予約を受け付けている。また、この醤油皿を入れる専用の桐箱なども一緒も販売しているのでチェックしてほしい。
「まるで写真のようだ」国内外で絶大な反響
この「フォトリアル醤油皿-enman-」を、今年5月にあるTwitterユーザーが紹介すると、瞬く間に拡散され、2万7000件のリツイートを獲得。「これ考えた人すごいな」「なんと厳かな」「世界で戦えるアイデア」といった意見が寄せられ、国内で大きな話題となった。
さらに6月に、海外掲示板『reddit』でこの醤油皿の画像が投稿されると、「とても素晴らしい」「まるで写真のようだ」など約700のコメントを集め、国境を超えて反響が寄せられた。また、7月には海外メディア『Bored Panda』で掲載され、5万8000件の「いいね」を集め、世界的な評判を得た。
日本食には欠かせない醤油を入れる、日本発の「フォトリアル醤油皿-enman-」。訪日外国人の土産物の定番になる日も近いかもしれない。