文:武者良太
知らない名作との出会いの場
ほぼ毎日のように新刊が発売されているマンガ。大手出版社の週刊漫画雑誌で連載されているタイトルはまだしも、他の連載作品となるとマンガ好きであっても追いかけるのは難しい。
新作だけではない。今までに売られてきた過去作品も含めると、自分の好みの作品を探すのは至難の業だ。Amazonだけでも40万冊以上が売られているのだから。
漫画喫茶に通うとしても、大体の店舗が仕入れているのはビッグタイトルや映画などの原作となった話題作が中心。知られざる名作はどんどんと埋もれていってしまう。
だからこそ「ヨモ」のようなサービスが登場するのだろう。
これは自分が読み、高い評価をした読書記録や、同じ趣味傾向にあるユーザーの読書記録から、自分の好みにマッチするマンガを探せるもの。キーワード検索も可能だ。
ユーザーのコメントも検索対象となっており、誰かにとっての名作もひと目でわかる。
読書記録は「よんだ」枠で管理され、読んだ巻数の設定や、作品のポイントをコメントとして記入できるようになっている。また未読書であっても気になる作品を「よみたい」として記録することもできる。
今後はAIを用いて、多くのユーザーの趣味趣向データを学習させることでレコメンドの精度を高めていくという。
対象となるマンガは本として発売されているものに限るようで、WEBマンガなどは記録できないのが残念。同人誌の形態でマーケティング度外視の作品を作っている漫画家もいる現在、商業流通作品だけではなくより多くの作品情報にアクセスできる仕組みであるとうれしい。