文:武者良太
動画チュートリアル機能も搭載
写真の管理や加工、編集アプリとして人気の「Adobe Photoshop Lightroom」。すべての機能を利用するには、最低でも980円/月のAdobe Creative Cloudメンバーシップ・フォトプランの契約をしていなければならないが、直感的な操作性と数多の編集機能、PC版Lightroom CCとのデータ共有機能など、モバイル環境でもクリエイティブワーク行えるアプリとして多くのユーザーから評価されている。
そのAdobe Photoshop Lightroomがアップデートをしたのだが、これがなかなか興味深い内容となっていた。メーカーであるAdobeは、PhotoshopやIllustrator、Premiere Proといった、さまざまなプロユースのクリエイティブツールを作っている。現代のデジタルアートや写真表現、WEBページ制作などにおいて欠かせない存在であり、Adobeがもたらすツールがトレンドを作ってきたといってもいい。
ところが新しいAdobe Photoshop Lightroomには、ビギナーでも使いこなせるような機能が付加されていた。
その1つがテクスチャ機能だ。背景・前景のボケた箇所と、髪の毛などの高精細なデータ部分は極力維持したまま、ピントが合致した部分の面のトーンを調整してくれる。具体的にはスライダーをマイナス方向に動かすときめ細かくなり、プラス方向に動かすと陰影のコントラストを際立たせる。
ポートレート写真に対して使うと、被写体の肌の調子を整えてくれる。まるで美肌カメラアプリを使ったかのように、だ。コンシューマー用カメラアプリのトレンドとなった機能を、プロユースのアプリにも組み込んできたというわけだ。
ほかにも動画チュートリアルを多数用意し、Lightroomを使いこなせるようなコンテンツを盛り込んできた。
AdobeがCreative Cloudというサブスクリプションを開始してから、Adobeのアプリはセミプロや学生にも届くようになった。今回のバージョンアップはここから一歩踏み込んで、より多くのユーザーに使ってもらうための施策なのだろう。
Adobe Photoshop Lightroom(iPhone)