文:仲田拓也
人間とペットの絆は強いもの。しかし、同じ苦難を経験したペット同士の絆もそれに負けず劣らない。
悲劇によって飼い主を失った2匹の犬の絆がアメリカで話題となっている。
突然の事故で愛する飼い主を失った二匹の犬
ニューヨークで活動するタトゥーアーティストであるクリス・バスキングさん(33歳)は、ピットブルのトンカとリトルPとともに暮らしていた。今月初旬、アウトドアを愛するクリスさんは、トンカとリトルP、友人であるマークさんとともにコロラドへハイキングに出かけた。しかし、そんな一行を悲劇が待ち受けていた。
『PEOPLE』が報じるところによると、一行は食料も水もないまま道に迷ってしまったという。2日間さまよった後、クリスさんが水を求めて渓谷に降りようとしたところ、足を滑らせ滑落。
翌日、別行動をとっていたマークさんの救難信号によって救助隊が駆け付けたが、クリスさんはすでに死亡。トンカとリトルPはクリスさんの遺体に寄り添っていた。その後、マークさんによって動物病院に運ばれたトンカとリトルP。リトルPには目立ったケガはなかったものの、トンカは足を骨折していたことが判明。リトルPは心身の傷を癒すように、トンカに寄り添い続けた。
トンカはリハビリを行う必要があり、リトルPもアゴの治療を行わなければならなかった。しかし、アメリカのペットの医療費は非常に高額。亡きクリスさんの家族は葬儀費用にも困窮している状態で、このままでは2匹は傷を癒すこともできず、おまけに別々の新しい飼い主に引き取られることになってしまう。