「東京の肉好きグルマンなら、中目黒でブレイクした「ロデオ」の名を一度は聞いたことがあるかもしれない。
“炭トキドキ薪” というコンセプトで炭と薪とをハイブリットに使った新しい火入れを体験できるという。
チェリー先生
食べ歩き部・部長
東京生まれ東京育ち。10代では外食好きな家族と、20代では目上の方々にあまたの東京レストランガイドをしていただき、30代以降は自分で開拓するのが楽しくなり、あらゆるスタイルの「外食」を楽しんできたグルメ女。プロならではのこだわりが見える瞬間、女王様気分を味わえる接客、味というよりも人に惹かれる瞬間などに魅力を見出し、レストランの楽しみ方を広げている。
本店の醍醐味はそのままに、個室が充実し高級感をプラスした「ロデオハナレ」として恵比寿の地に3店舗目をオープンしたのは半年程前のこと。
予約困難な中目黒店とは違い、まだ予約が取りやすい今、まさに接待に最適だと言える。
恵比寿駅の喧騒から少し離れたエリア、どこにでもあるような雑居ビルの6階にその店「ロデオ ハナレ」はある。
看板もなく、ドアにさえ表記がない。“隠れ家”のような店構えに、入店前から否が応でも期待が高まる。料理は、5500円のおまかせコース1本のみ。既存の2店で人気の料理ばかりを集めたスペシャルなコースで 、メインの肉とパスタを選べるプリフィクスになっている。
まずはロデオ定番のポテトチップスを。じゃがいもの中でも味の濃い品種「インカのめざめ」を使い、トリュフソルトで仕上げた自家製ポテトチップス。市販のそれとはまったく違って、イモの香りとトリュフをダイレクトに感じる、つい手が止まらなくなるお通しだ。
「ロデオ」でほとんどの客が注文するという「名物カチョカヴァッロのブルスケッタ」もコースに含まれている。丸いカチョカヴァッロチーズを塊のまま吊るし、炭と薪で火入れしたものだ。
チーズがトロトロなうちに頬張ると、薪のせいだろうか、濃厚でミルキーな旨味が鼻に抜ける。
メニューには同店の火入れの特徴である「炭トキドキ薪」と記されているのが、こちらのステーキ。チーズや魚にも魔法がかかるこの調理法だが、やはり真打ちはメインの肉!この日は黒板に書かれた5種の中から好みの肉を選んだ。
千葉の銘柄豚「恋する豚」は、ぽってりとした厚みのある肩ロースで登場。甘みがあるのに脂はすっきりで、レモンオイルパウダーと相性抜群。
「ロデオ」は肉のクオリティが良い事でも有名だが、仙台牛A5ランクのイチボ(+1900 円)などほかの肉も捨てがたいのでじっくりと悩んで欲しい。
炭でじっくりと、薪でこんがりと、個性の違う加熱方法を活かした、ここでしか食せない仕上がりの肉に出会えるはずだ。
ロデオのパスタと言えば、大きなハンバーグを目の前で割り混ぜてミートソースを作り上げていく演出が人気の「名物ロデオのミートソーススパゲッティ」が有名だが、今回はシェフのお勧めで、「ダバッボ名物 トリュフのタリオリーニ」(+時価)をいただいた。
「ロデオ」の前身「ダバッポ」で人気だったメニューを引き継いでいる逸品だ。
シックな内装が上品で落ち着く同店で、前菜から始まるフルコースにワインが進み、あっという間にお腹いっぱいに。
薪と炭で食材が仕上げられていく様を目の前で眺められるカウンター席、邸宅のようなソファが印象的な個室、と使い分けもできて使い勝手がいい「ロデオハナレ」。締め括りにもう一度言うが、予約するなら今がチャンスだ。
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RODEO hanare(ロデオハナレ)