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文:武者良太
2020年はスマホの価格破壊が起きるのではなかろうか。
現在発売されているスマートフォンは、1〜3万円のエントリーモデル、4〜7万円のミドルモデル、それ以上の価格帯のハイエンドモデルといった、大きく分けて3つのカテゴリに分類されている。
3Dゲームが快適にプレイできる、長時間の4K動画が撮影できるといったハイパワーを必要とする使い方をするならばハイエンドモデルを選ぶべき、というのがいままでの常識だった。
ところが昨年あたりから、エントリーモデルの価格帯ながらミドルモデルの性能を持つモデルが増えてきた。そして2020年にはいって、ミドルモデルの価格帯でハイエンドな性能を持つモデルが次々と登場しようとしている。
16GBのメモリを搭載した「Black Shark 3」
はじめにご紹介したいのが、シャオミ(Xiaomi)のグループに含まれているブラックシャーク(Black Shark)の最新モデル「Black Shark 3」だ。3月3日に発表されると噂されているモデルだが、リーク情報によればスマートフォンで初めて16GBメモリを搭載したモデルになるようだ。...16GB! 普通のノートパソコンでも4〜8GBが一般的だというのに、16GB。プロセッサも5Gに対応したAndroid界最高SoCの1つ、Snapdragon 865が搭載予定とされており、旧モデルのBlack Shark 2の初値(4万9800円)を考えるに、5〜6万円の価格帯でリリースされるだろう。
この高性能はゲーミングの分野で生かされる模様。もともとブラックシャークは世界最大級のモバイルゲーム企業テンセントゲームズ(Tencent Games)とパートナーシップを結んでおり、今後のハイエンドなモバイルゲーム用ゲームマシンとしても注目を浴びそうだ。
冷却システムも備えた「vivo iQOO 3 5G」
2月26日に発表されたビボ(Vivo)の新型機「vivo iQOO 3 5G」にもSnapdragon 865が搭載される。メモリは6GB/8GB/12GB、メインカメラは4800万画素カメラを中心としたクアッドカメラで、液冷システムを搭載。55Wの急速充電もサポートする。中国での販売価格は3598中国人民元(約5万7000円)だ。
他にもオッポ(OPPO)の「Find X2」、エイスース(ASUS)の「ZenFone 7」・「ROG Phone III」、シャオミの「Xiaomi Mi 10」など、ハイエンドな性能を持ちながら5〜6万円から手に入るモデルの登場が予告されている。ハイコスパで極めて高い処理能力を持つスマートフォンを求めるなら、これらのモデルを狙ってみてはいかがだろうか。