文:武者良太
バッテリー、トラックパッド、各種コネクタも装備
2020年1月14日、Windows7のサポートが終了した。JEITA(電子情報技術産業協会)の「パーソナルコンピュータ国内出荷実績」によると、2019年度はデスクトップ・ノートともに出荷台数・金額が毎月前年度の150%前後を推移し、PC業界は特需とも呼べる状況が生じている。
同時に、パーソナルな情報端末としてタブレットを選ぶ人も増えているという。その代表格となるのがiPadシリーズだ。ハイエンドスマートフォンを超える処理能力を持ち、広大な画面も備えることから、主にビューワーとして使うユーザーに最適なデバイスとなっているのは周知のとおり。
しかし時にはノートPCのように使いたいときもあるだろう。そのニーズに答えようとしているのが「Doqo」だ。
DoqoはiPad Pro用に開発されている新機軸のデジタルガジェット。一見すると普通のノートPCのように見えるが、肝心のディスプレイがない。実はiPad Proをはめ込んで使えるように設計されている。
トップケース部分外側にはカメラ用のホールが穿たれており、iPad Proのカメラ機能をそのまま使うことができる。サイドには電源、ボリュームボタンがつき、そのままスポっとハメこんで使うことができる。
ここまでなら、普通の保護ケースと変わらないが、よく見るとベゼルには接続用のUSB Type-Cケーブルが備わる。そしてボトムケースにはフルサイズと思わしきキーボードとトラックパッドが存在感を強くアピールし、サイドには4K 30Hz対応のHDMI×1、USB-C×2(1つはQC3.0対応でiPad Proをパススルー充電可能)、USB-A×2、SD/microSDカードリーダー×1の7-in-1ハブを搭載。
加えて、4300mAhのバッテリーも内蔵しているときた。
外側のパネルにアップルマークはつかないが、その装いはMacBook。いやコネクタが多く汎用性が高いことから、Macbookを超えるノートPCへとクラスチェンジする強化武装といえよう。
Androidに同様のオプションパーツはないのかと調べたところ、以前までは専用キーボードを用意しているメーカーはあったものの、現在はタブレット本体のみを販売しているメーカーばかりだった。WindowsにはSurface Pro(マイクロソフト)などがあるが、コネクターやバッテリーの増加といったプラスアルファはない。
もともとノートPCも販売しているメーカーとしたら、キーボード&タッチパッドを求めるならそちらの商品をどうぞ、と言いたい気持ちがあるのかもしれない。このDoqoもサードパーティの製品であり、アップル純正ではないのだから。
だからこそ、サードパーティがiPad ProのノートPC化にチャレンジして、どこまで民意を得られるかが見ものである。このDoqo、現在Kickstarterでクラウドファンディング中だが、締切まで31日を残し、すでに100%を超える支援を集めている。
価格は1台139ドル(約1万5300円)から。もっとも格安なプランはすでに現点数に達しそうなので、欲しい方はお早めに。