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文：岩見旦
オーストラリアの大規模な森林火災が甚大な被害をもたらしている。昨年9月から始まったこの火災により500万ヘクタールが消失。25人以上が死亡し、約2000軒以上の家屋が消失し、数億匹の動物が命を落としたと伝えられている。
この壊滅的な被害に、P!nkやニコール・キッドマンがそれぞれ50万ドル（約5500万円）を寄付するなど、世界中から支援が寄せられている。
そんな中、あるアメリカ人の女性インスタグラマーが100万ドル、1億円以上も寄付したと話題を集めている。その方法があまりにもユニークなのだ。
「裸の慈善家」の体を張った支援活動
ロサンゼルスを拠点に活動する20歳のケイレン・ワードさんは、5万人のフォロワーを抱えるインスタグラマー。「裸の慈善家」を名乗っている。
オーストラリアの森林火災に心を痛めていたワードさんは1月3日、自身のTwitterに「オーストラリアの森林火災と戦う団体に10ドル以上寄付した人に、私のヌード写真を送ります。寄付したと確認できるものを送って下さい」と投稿した。そこには、ニューサウスウェールズ州消防局やビクトリア州消防局、赤十字に加え、コアラの病院といった支援先が添えられていた。
ワードさんはネット上でヌード写真を販売しており、これを慈善活動に活かすことにしたのだ。
元々、数千ドルが寄付されると考えていたワードさん。しかし、投稿するやいなや瞬く間に拡散され、約2万件ものメッセージがワードさんの受信箱に寄せられた。ワードさんは4人を雇い、毎分送られてくるメッセージを精査し、ヌード写真を送付。5000ドルも寄付したという人には、50枚のヌード写真とビデオも送ったという。
ワードさんは『DailyMail』に「酷い被害が出ていて、普通の人なら誰もが心配して、助けたいと思うでしょう」と心境を明かした。
クラウドファンディングで資金調達を開始
しかし、ここで思わぬ横槍が入る。寄付していない人にまでワードさんのヌード写真が出回りだしたのだ。これにはワードさんも「私の慈善活動を台無しにする気ですか？」と怒り心頭。
さらに、ワードさんのInstagramが突如、性的なコンテンツが含まれているとして、ガイドライン違反で凍結されてしまった。さらに、家族からは勘当され、思いを寄せていた男性からは口を聞いてもらえなくなったという。しかし、ワードさんは「ふざけないで。私はコアラを助けるわ」と主張し続けた。
7日、ワードさんは「私が100万ドルも稼いだと言ったら、信じられますか？」と投稿。何と1億円以上も寄付に貢献したと明らかにしたのだ。
ワードさんは9日、クラウドファンディングサイト『gofundme』で資金調達をスタートし、新たな支援活動を始めた。ワードさんの文字通り体を張った支援活動は、きっと大好きなコアラに届いているに違いない。