文:武者良太
運転中にチャットの読み上げ機能でアドバイスができる
運転用途以外にも、作業している初心者へリアルタイムにアドバイスを送れるシステムになるかもしれない。
少子高齢化の弊害といえるだろうか。現在の日本は65歳以上の高齢者が増え、同時に高齢ドライバーも増えてきている。そして悲しいことながらニュースバリューがあるために高齢者の事故が報道されるケースが増え、SNSによって拡散され目立ちやすくなってきているのが現在だ。
家族に高齢者がいると、「近いうちに運転免許を返納しよう」といってしまう人もいるだろう。しかし地域によっては、クルマという足がなければ移動がままならなくなる。
2020年以降、75歳以上の高齢ドライバー向けの新運転免許制度が創設されるとの話もあるが、それまで待てないという方は、「VTeacher」を使ってみてはいかがだろうか。
「VTeacher」はドライブレコーダーとして使えるアプリだが、録画中の映像を離れた場所から遠隔視聴できる。GPSのデータも送られるのでクルマの位置もわかるし、ドライバーの声もネットを通じて聞き取ることが可能だ。なお遠隔視聴するデバイスがスマートフォンの場合、5〜10秒のタイムラグがあるとのこと。パソコンでの視聴ならば1秒ほどのラグしかないので、可能な限りパソコンで見るようにしたい。
遠隔視聴側は映像・音声を確認しながら、「前のクルマとの車間距離を開けましょう」「速度を超過しがちのようです。ゆっくり走りましょう」「そろそろライトをつけましょう」といったように、チャットでメッセージを送信できる。そのメッセージは音声読み上げされるため、運転に集中しなければならないドライバーがスマートフォンの画面を見なくても、コミュニケーションがとれるようになっている。
連続20分以上の遠隔視聴は有料だが、利用料金は120円/月とリーズナブルだ。