文:藤枝あおい
長年、映画やドラマなどで活躍するハリウッドスター。当然ながら、時の流れと共に年を重ねる。
そんなハリウッドスターが現在と過去で並び、ツーショットを撮っている写真が話題だ。
キアヌ・リーブスが若かりし日の自分と並んで撮影
もちろん、これらの写真は本当に隣り合って撮影しているわけではない。オランダのグラフィックデザイナーArd Gelinck氏が写真編集ソフトPhotoshopを利用して実現させたものだ。ハリウッドスターが過去の自分と手を取り合ったり、肩を抱き合ったりするようにして1枚の写真におさめられている。
Gelinck氏がこれまでに合成写真を制作してきたのは、キアヌ・リーブスやロビン・ウィリアムズ、アンソニー・ホプキンス、レオナルド・ディカプリオ、トム・ハンクスら名だたる俳優の他、レディガガ、ピンクなどアーティストまでと幅広い。「Then and Now(当時と現在)」というテーマで編集し、自身のInstagramに公開してきた。
これらの合成写真に注目が集まり、Instagramのフォロワーが現在21万人以上に上る。
Gelinck氏はこの反響に「写真で誰かを喜ばせ、考えるきっかけを与えられるのは嬉しいことだ」と『INSIDER』にコメントしている。さらに、『UNILAD』では「過去と現在の写真をただ合成させただけではなく、それぞれの俳優が演じた役柄や作品が持つイメージなども踏まえて、どの写真を合わせるのか考えている」と写真を選定するポイントについて語った。
1作品に1〜4時間の編集作業
Gelink氏が写真編集ソフトを使用して編集を始めたのは10年ほど前だが、子どものころから創作が好きで彼の趣味だったようだ。
「アイデアが突然浮かぶので、写真の題材として誰を選ぶかはランダムだ。ただ、誕生日などを知っている場合にはその日に合わせることもある」と制作の裏側を話すGelink氏。1作品につき1〜4時間を要するといい、「各画像の色や照明、トーン、スケールを編集するのが重要だ」と過去と現在をつなぐ写真に必要な編集技術も明かした。
写真を見てみると、合成されたものとは思えないほど自然だ。Gelink氏が持つ編集技術の賜物である。そして、1枚の写真におさめられたハリウッドスターらの過去と現在を比較すると、時間の流れを感じ取ることができるのも楽しみのひとつだろう。