文:岩見旦
インドネシアのガンダムそっくり石像が世界に衝撃
先週、インドネシアにどう見てもガンダムな石像が発見されたという話題が、世界中を駆け抜けた。きっかけとなったのは一本のツイート。
インドネシア・中部ジャワ州の州都であるスマランにあるニャマトで、ガンダムそっくりの石像が発見されたと13日に投稿された。ツイートに添付された、Instagramのスクリーンショットと思われる画像には、コケに包まれたガンダムエクシアのような石像が森林をバックにひっそりと佇んでいる。現地民の証言によるとマジャパヒト王国時代に建てられたものだと綴られており、なぜガンダムと瓜二つの石像が数百年前に作られたのか、謎が謎を呼んでいた。
このツイートは1万件以上もリツイートされ話題となり、海外メディアや国内メディアで大きく取り上げ、衝撃を持って伝えられた。SNS上では、「人類は遥か昔ガンダムに出会っていたのか」「誰かがエクシアを過去に送った説」「月刊ムーに任せた」など、半信半疑でこの奇妙な噂の行く末が見守られていた。
自宅の前に巨大な石像を建てたガンダム熱狂的ファン
そして19日、このミステリーの真相を現地メディアが解明した。この石像が作られたのは数百年前ではなく、8年前だったことが判明したのだ。
この石像を製作したのは、ガンダムの熱狂的ファンのスマラン・ヤットマンさん、31歳。2011年、家の前にヤットマンさん自身が、セメントと鉄のフレームを材料に作ったという。参考にしたのは、やはりガンダムエクシアだ。
ヤットマンさんは「この石像がネット上で話題になっているとは知らなかった。数百年前に建てられたという噂も初めて聞いた。私の携帯電話はInstagramがインストール出来なくて、このニュースも友達から教えてもらい知った」と語った。
この高さ2メートルの石像を作った理由は、ヤットマンさんの友人が家を訪ねる際、その目印とするため。近所の人にからかわれたり、奥さんに怒られたりしながらも、仕事終わりに毎晩この石像を作り続けたヤットマンさん。お金と時間に余裕が出来たら、もう一体作りたいと語っている。
太古の文明が残したオーバーテクノロジーというわけではなかったガンダム石像。しかし、インドネシアの奥地に巨大な石像を作らせるほど人を熱狂させるガンダムはやはり偉大だ。