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文:岩見旦
日々の仕事や家事に忙しいお父さん、お母さんの中には、子どもにスマホを預けて遊ばせている人も多いのではないだろうか。特に人気なのがYouTube。アニメやおもちゃの紹介など、子どもも満足の動画コンテンツが揃っている。
しかし、子育てをYouTubeに肩代わりしてもらっていいのだろうか。4歳の息子を持つある父親のツイートが大きな反響を集めている。
YouTuber独特のしゃべり方を真似し始めた息子
あるTwitterユーザーは、息子にスマホを与えてYouTubeを自由に見せていた。大人しく見ていることもあり、便利に感じていたという。しかし、そんな息子にある時、変化が起きた。言葉が汚くなり、嫌悪感を覚えるしゃべり方をするようになったとのこと。
その原因は、息子が見ていたYouTubeのゲーム実況にあった。過度にキャラクターを作り込んだYouTuber独特の鬱陶しいしゃべり方を息子が真似をし始めていたのだ。このことに悩んだ父親は、奥さんと相談の上、息子に「YouTube禁止令」を出したという。
父親は息子のYouTubeを禁じた代わりに、トランプとUNO、オセロを教え込んでいるとのこと。今の所、息子も満足しているという。父親は、スマホに子どもの世話を任せることは楽だが、やはり親が息子に向き合っていないとろくなことにならないと悟ったと明かした。
4月30日に投稿されたこのツイートは、現在2万7000件のリツイートを記録。「これは同意」「お子さんの変化に素早く気づいて、さらに好転させて素晴らしい」「うちもゲーム実況はNGにしている」など賛同のコメントが相次いでいるものの、一部批難の声も挙がっており物議を呼んでいる。
子どもがYouTubeを観ることに抵抗を感じている母親は8割以上
株式会社モニタスが8歳以下の子どものいる母親1008人を対象に実施した「子どものYouTube視聴」に関する調査によると、子どもにYouTubeを視聴させていると回答した母親は61.7%に上った。しかし、子どもにYouTubeを視聴させることに抵抗を感じている、あるいは多少あると答えた母親は8割を突破。また、YouTubeに最も期待することとして、「安全性」を挙げた母親が最も多く、56%という結果に。多くの母親がYouTubeに対して不安を抱えているようだ。
YouTubeのアプリには「制限付きモード」という機能がある。このモードに切り替えると、他のユーザーの報告などで不適切と判断されたコンテンツがフィルタリングされ、安心してYouTubeを楽むことができる。
また、子どもにふさわしくない動画をフィルタリングするように設計された「YouTube kids」というアプリも存在する。しかし、上記の父親も息子にこのアプリを使用させていたにも関わらず、暴力的な発言をする動画にたどり着いてしまったという。
YouTubeが当たり前の存在になった今だからこそ、子育てする際どのように付き合っていくべきなのか。世のお父さんお母さんたちは今一度考える必要があるようだ。