文:武者良太
中小企業庁とコラボレーション
地元密着型の手芸店や家具店、アパレル&アクセサリーショップなどの店内を見ると、そこでしか買えない魅力的なアート作品やハンドメイドの家具、ファッションアイテムなどを見かけることがある。これらは大手メーカーが作ったものではなく、ローカルなクリエイターや中小企業が手がけた品が多い。
魅力的な1品が欲しい。しかし実店舗まで行く時間がとれないという消費者と、ハンドメイドアイテムのクリエイターたちを結ぶのがオンラインのハンドメイドマーケットプレイスだ。
さまざまなハンドメイドマーケットプレイスが存在するが、ここではその1つである「Creema」を紹介したい。
日本発のサービスであり、現在は約14万人の出店者による、650万点以上のオリジナル作品が集っている。Web版、アプリ版のどちらも利用可能だ。新宿・二子玉川・札幌で実店舗も運営。東京ビッグサイトでハンドメイドインジャパンフェスを開催するなど、市場・認知拡大に積極的である。
また「いいものがある、いいまちがある」というコンセプトで、全国各地の街でもイベントを開催。ローカルなクリエイターの支援し、日本のクラフトカルチャーの醸成に一役買っている。
新たに中小企業庁とコラボレーション、北海道胆振東部地震からの経済復興に向けた活動にも取り組む。3月23日、24日に二子玉川ライズにて、北海道の銘木のキッチンアイテムや伝統工芸のつまみ細工、士別のサフォークレザーアイテムなど、北海道の地域資源を活かしたアイテムを展示販売するそうだ。
消費者として見ると、アプリそのものは使いやすい。検索機能が充実しているし、「和モダン」「シュール」といったテイストによるカテゴライズもされている。人気作品の再販コーナーや入園入学グッズ特集、桜の作品特集など様々なコーナーが用意されており、登録されているアイテム数は多くとも気になるアイテムを見つけやすい。しかし実際にモノを見てみたい、質感を確かめてみたいという欲求もある。
だからこそオンラインもオフラインも充実している「Creema」の姿勢を評価したい。