LIFE STYLE | 2019/02/27

米国ディズニーランドで、遺灰を無許可で撒く人が後を絶たない! 最も人気の散骨スポットは?

Photo By Shutterstock
文:岩見旦

最近、遺骨をお墓に納骨しない人が増えているという。海や山...

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文:岩見旦

最近、遺骨をお墓に納骨しない人が増えているという。海や山への散骨を希望するというのは、当然のことながら故人にとってそこが好きな場所だったからだろう。しかし、故人が好きな場所がディズニーランドだったら……。

かねてから「ディズニーランドの敷地内で遺灰が無許可で撒かれている」という噂されてきたが、この都市伝説を、米経済誌『ウォール・ストリート・ジャーナル』が事実であると報じた。

1カ月に1回ほど発生する散骨

アメリカにあるフロリダ州オーランドのウォルト・ディズニー・ワールドとカリフォルニア州のアナハイムのディズニーランドは、夢の国として大人から子どもまで夢中にさせる魅力的なスポットだ。しかし、そこは同時に散骨の場所としても人気だという。

薬の瓶やカメラケースの中に、遺灰を隠し持って入園し散骨する行為が後を絶たず、1カ月に1回ほど起きるとのこと。

最も人気の散骨スポットは「ホーンテッドマンション」

清掃員が「HEPA清掃」という隠語を使用したときは、パーク内で入園社が遺灰を撒いた合図。微細なチリまで取り除けるHEPAフィルター装着の掃除機で、遺灰を除去する。

清掃員によると、最も人気のある散骨スポットは「ホーンテッドマンション」で、「カリブの海賊」「空飛ぶダンボ」などのアトラクションや花壇、茂みなどでも遺灰が見つかるとのこと。

当然ながら、ディズニーの敷地内での散骨は認められていない。ディズニーの広報担当者は記事内で「このような行為は固く禁止されており違法だ。遺灰を撒こうとするゲストは園外に退去させる」と答えている。

日本での散骨はグレーゾーン

日本においても想い出の場所に、遺灰を撒いてもらいたいという人もいるだろう。

現在、日本では散骨に関して厳密な法律はなく、グレーゾーンという扱いだ。1991年に法務省が非公式ながら「葬送のための祭祀として節度をもって行えば違法ではない」との見解を示したとされる。ただし、自治体によっては条例やガイドラインで禁止している場合もある。

もちろん、他人の所有地に無許可で撒いてはならないことは言うまでもないだろう。風評被害により、損害賠償請求される可能性もある。

もっとも、大好きだったテーマパークに迷惑を掛けることを、故人も望んでいないだろう。永眠の地として故人に捧げるはずが、清掃員に掃除機で吸われ、ゴミとして捨てられるのはあんまりだ。