文:岩見旦
ここ2000年以降、全世界のブランドの勢力図はどのように変化したのだろうか? そんな疑問に答えた1本の動画を紹介する。
こちらは2000年から2018年までの19年間、世界の企業「ブランド価値」の年間ランキングトップ15の推移をグラフで表した動画だ。現在300万再生を突破しており、世界的に注目を集めている。
このランキングは、世界最大のブランディング会社、インターブランドが算出したグローバルのブランド価値評価ランキングを基にしている。グローバルな事業展開を行うブランドを対象に、そのブランドが持つ価値を金額に算出したものだ。
2000年:コカ・コーラがトップ
2000年のトップは、飲料ブランドのコカコーラ。2位のMicrosoftにとってこの年は、Windows2000をリリースした年にあたる。トップ15の中には、ディズニーが8位に、マルボロが11位など多彩なブランドが並んでいる。
2008年:Googleが初のランクイン
2008年のトップ3ではIBMとMicrosoftが逆転。この3ブランドは変わらず上位に君臨しているものの、成長はやや鈍化している。そんな中、Googleが前年比43%増の急成長で10位に入った。日本のトヨタ自動車も6位と大健闘。
2011年:Googleが4位に急上昇。Appleも初登場
2011年は上位3ブランドに変化なし。Googleが他のブランドをごぼう抜きにし、4位につけた。またAppleが前年比58%増で突如8位に。この年はスティーブ・ジョブズが見届けた最後のモデルであるiPhone4Sが発売された。
2013年:Appleがついにトップに
2013年には長年1位を堅守してきたコカ・コーラがついに陥落。Appleがトップに輝いた。また、韓国のサムスンが8位にランクインしている。
2018年:Apple独走状態
2018年はAppleが他のブランドを大きく引き離し独走状態に。またAmazonが前年比58%増と大きく成長し3位に。GAFAの一角であるFacebookも9位につけている。
この動画を見てみると、19年の間にグローバルなビジネスにおいて大転換があったことが一目瞭然だ。特に2010年代に入り、テクノロジー関連ブランドが躍進。中でもiPhoneやiPad、MacBookなどヒット作を量産しているAppleは強い。トヨタ自動車も、上がり下がりもありつつ、並み居るブランドを相手に善戦していることが分かる。
これからの19年はさらに劇的なスケールでパラダイムチェンジが進むだろう。今後どんなブランドが隆盛するのか、見極める目を養う必要がある。