日本全土で猛威を奮っているインフルエンザ。厚生労働省の1月18日の発表によると、推定患者数は約163万5000人で、爆発的に急増している。東京都はインフルエンザ「流行警報」を発令。今後、患者数はさらに増える見込みだという。
そこで力を入れたいのが、インフルエンザ予防。巷にはさまざまな対策が飛び交っているが、本当に効果のある予防法とは何だろうか?
そこで、医師専用コミュニティサイト「MedPeer」が会員登録する医師を対象に実施したインフルエンザに関するアンケート結果を紹介する。有効回答は1007人。「インフルエンザ予防に最も効果があると思う対策とは?」という質問に、日々医療に従事する医者は下記のように回答した。
1位「手洗いをする」
・触れたものから口の粘膜にウイルスが移行する頻度が一番高いと思うから。(50代、アレルギー科)
・病院でも感染予防の第一は手洗い。(30代、一般内科)
・手指についたウイルスが、特に鼻をさわることで上咽頭、鼻腔粘膜から感染することがわかっているので。うがいは効果なし。マスクは、鼻や口を触る頻度が減るから次いで効果があります。(40代、一般内科)
・接触感染のほうが飛沫感染より頻度が高い。(30代、一般内科)
2位「人混みに行かない」
・感染力が強いので感染しないようにするのが一番。毎年ワクチン打ったのにかかったという人がたくさんいる。(30代、一般内科)
・感染の機会が多ければ多いほど感染の可能性が上がるので、出歩かないのが一番だと思います。(40代、整形外科・スポーツ医学)
・通勤電車や職場、人込みなどで、他人から感染することが圧倒的に多いと思うから。(40代、神経内科)
3位「睡眠・休養をとる」
・ウイルスに対抗するにはまずは体力。(50代、麻酔科)
・免疫力の維持とアップには睡眠と休息です。(50代、アレルギー科)
・インフルエンザに限らず、自分がウイルス感染するときは、しっかり休めていない時だから。(50代、一般内科)
・免疫力が低い人から罹患するから。(50代、皮膚科)
4位「予防注射(ワクチン)をうつ」
・罹患する確率が減ることと、罹患しても重症化する確率が低くて済む。(40代、リハビリテーション科)
・ワクチンの効果は 医学的に立証されているからです。(50代、整形外科・スポーツ医学)
・確実に免疫を高めることができるから。(50代、アレルギー科)
5位「加湿をする」
・加湿しているとウイルスが活発にならないため。(50代、一般内科)
・粘膜の乾燥はバリア機能を下げるから。(30代、耳鼻咽喉科)
・飛沫感染を防ぐ。(50代、一般内科)
また、同アンケートで「自身はインフルエンザの予防注射(ワクチン)はうっていますか?」との質問には、88%が「はい」と回答。「インフルエンザの疑いがある場合、病院へ行く前に最初にやるべきことは?」との質問には、「マスク」が最も多く回答を得て、続いて「安静・休養」「隔離」「病院に電話して受診の相談」「水分補給」と並んだ。
まだまだ続くインフルエンザの流行。特に受験生がいる家庭では、積極的にインフルエンザ対策を取り込んでほしい。