文:岩見旦
鳩が飛び出し、ふいごなどによる鳴き声で時間を知らせてくれる鳩時計。可愛らしい動きと癒やしの鳴き声で、長年世界中で愛されているインテリアだ。
キューブリックの名作がまさかの鳩時計化
そんな鳩時計に、異端児が現れた。鬼才として知られる故・スタンリー・キューブリック監督の手がけたホラー映画の金字塔『シャイング』の鳩時計だ。
1980年に公開され、世界中を震撼させたこの映画が、どのように鳩時計になるのだろうか。こちらを見ていただきたい。
精神を蝕まれたジャック・ニコルソンが、妻のウェンディを追い詰める名シーンが鳩時計になっている。
時計から登場するのは鳩ではなくジャック・ニコルソン。ドアを破って顔を出してくるという背筋が凍る仕様になっている。
しかも、鳩の「ポッポー」という鳴き声の代わりに、ジャック・ニコルソンによる「Here's Johnny(ジョニーが登場)」というセリフと妻のウェンディの絶叫が鳴り響く。
この作品を手がけたのは、米ニューヨーク在住のデザイナーChris Dimino氏。2007年に発表した作品で、現在まで商品化はされていない。
Dimino氏はキーボードが「焼けるワッフルメーカー」などをユニークな作品を発表しており、その一部はデザイナーの仕事のポータルサイトCoroflotで公開している。
「コレ欲しい」12年の時を超え、SNSで反響
この衝撃的な鳩時計を、Twitterユーザーの加藤さんが2月6日、「コレ欲しい」というコメントとともに紹介。すると、この投稿は瞬く間に拡散され、現在1万2,000件を超えるリツイートを獲得している。
このツイートに「喉から心臓が飛び出るほど欲しい」「めっちゃ欲しいけど、家に置くのは家族に猛反対されそう」など「シャイニング鳩時計」を手にしたい人からのコメントが殺到。さらに、鳩時計が海外では「Cuckoo Clock(カッコー時計)」と呼ばれていることから、同じくジャック・ニコルソン主演の『カッコーの巣の上で』との関連性を問う意見も寄せられた。
発表から12年、日本で再び脚光を浴びることになった「シャイニング鳩時計」。映画会社との契約し発売されることになったら、意外なヒットとなりそうだ。