LIFE STYLE | 2019/02/05

30年前に亡くなった天才ダリがAIで復活!数百本の映像から生成した顔の完成度に驚愕

文:岩見旦
稀代の天才、ダリが甦った!

暗闇の中で絵を描いている一人の男性。カメラの前に向かって歩いてきたその正...

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文:岩見旦

稀代の天才、ダリが甦った!

暗闇の中で絵を描いている一人の男性。カメラの前に向かって歩いてきたその正体は、溶けた時計を描いた『記憶の固執』などの作品で知られるサルバドール・ダリだ。

1989年に心不全で亡くなったダリが、まるで生きているかのように動く映像が公開された。

上を向いた特徴的な口ヒゲはもちろん、表情や仕草、話し方まで本物のダリそっくりだ。

実はこの映像は最新のAIを駆使し、ダリを再現したもの。米フロリダ州セントピーターズバーグにあるダリ美術館が、ダリの没後30周年を記念し、2019年4月から開催する「Dali Lives」のために製作したもの。

「Dali Lives」では至るところにスクリーンが設置され、そこに映し出されたAIのダリの解説で、ダリの作品を鑑賞することが出来る予定だ。

役者に生成したダリの顔を合成!

この映像を実現するため、ダリ美術館はサンフランシスコの広告エージェンシーGoodby Silverstein & Partnersと提携。ダリが生前残した数百本のインタビュー映像、記録映像をなど収集し、AIアルゴリズムに学習させ、ダリの顔を生成した。

さらにダリの身体は、ダリと似た身体的特徴の役者が担当。この役者にダリの顔を合成して、AIのダリを完成させた。

「私はサルバドー・ドメネク・ファリプ・ジャシン・ダリ・イ・ドメネクだ。私は帰ってきた」と、スペイン訛りの英語で話すダリ。CG独特の不自然さのない、本当に現実世界に蘇ったようなクオリティだ。

ダリの復活に、日本国内からも驚きの声!

この映像が公開されると、海外はもちろん日本国内からも多くの反響が寄せられた。「なにこのテクノロジー。ダリ生きてんじゃん」「リアルすぎて、CGに見えない」「もはやCGは完全に不気味の谷を正面突破したな」「これが出来るのなら、マーベル映画のカメオ出演スタン・リーをずっとやってほしい」などのたくさんの声が寄せられた。

死後もなお新たな伝説を作るところが、天才ダリの所以といったところなのだろう。


Dali Lives