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文:岩見旦
映画館での映画鑑賞は、フードメニューも楽しみのひとつ。出来たてのポップコーンやチュロス、ホットドッグを食べながらの映画鑑賞は格別だ。しかし、どこの映画館でも、基本的にフードメニューはそう大差はない。もっと種類を増やしたり、個性的なものを提供したりしても良さそうに感じる。
そんな中、映画館のフードメニュー事情を明かした元従業員のツイートが注目を集めている。
映画館のフードメニュー事情が話題
元映画館従業員の今井さんは自身のTwitterに、映画館側もフードメニューについてかなり試行錯誤していると投稿。そして、「その結果がポップコーン最強なんだ」と主張した。
そして、追加するべきだとよく名前の挙がるフードメニューの欠点を列挙した。まず、おにぎりは床に落ちて踏まれると真っ黒な汚れになる。そしてその汚れを落とそうとすると、研磨剤が必要で一緒にワックスも剥がれてしまうようだ。シュークリームは、布製であるシートにこぼす人が後を絶たない。
カレーパンは匂いが充満すると、過去に販売した際に総支配人に直接クレームが入った。アイスクリームも暗い映画館の中でこぼす人が次から次へと現れ、春休みの子供向け映画では水たまりが出来るほどに。リクエストで入荷したベーグルは販売不振で中止になったとのこと。
クッキーは解凍後の賞味期限が早く、廃棄が多すぎるので中止いう意外なパターンも。おまんじゅうもリクエストで入荷したものの、賞味期限が早くこちらも破棄が多すぎたようだ。唐揚げも匂いのクレームがあったうえ、揚げる油のコストが高かったという。
提供と片付けの手間がかからず、匂いなどのクレームも少ないフードメニューを絞ると、ポップコーンとチュロス、ホットドッグしか残らないと今井さん。また、ホットドッグも匂いを抑えるため、フライドオニオンのトッピングをやめたり、ピクルスを減らしたり趣向を凝らしているという。
映画館の客がふと考える、フードメニューの大半はすでにシネコンが挑戦しており、何らかの理由で中止になっている様子。映画館のフードメニュー選びは思いの外、難しいようだ。
「説得力満点」思わず膝を打つ人続出
今井さんが21日に投稿した上記のツイートは現在、約2万件のリツイートを獲得。「おにぎりがダメなのには、そんな理由が」「すごく納得した」「説得力満点」「座席の揺れる4DXだとポップコーンすら落としてしまう」など、思わず膝を打った人からのコメントが寄せられた。
先日、シネコン大手のTOHOシネマズが映画鑑賞料金の値上げを発表した。6月1日から一般鑑賞料金が1,900円になり、他社も追随すると予想されている。映画館の試行錯誤はまだまだ続きそうだ。