文:岩見旦
セブンイレブンの新商品に不思議な共通点
日々進化を続けるコンビニ弁当。バリエーション豊かな弁当を、専門店顔負けの美味しさで24時間提供している。
最近、セブンイレブンでコンビニ弁当が大きな進化を遂げた。3月中旬から新発売した「濃厚チーズのカルボナーラ風ドリア」「炙り鶏の特製親子丼」「4種チーズと卵のコク!カルボナーラ」にはある共通点がある。
セブンイレブンの弁当メニュー
弁当の真ん中に卵黄が乗っかっているのだ。こんなコンビニ弁当、これまで無かったはず。黄色に輝いた卵黄に食欲がブーストする。普段コンビニ弁当をあまり食べない筆者も、思わず手を伸ばしてしまった。
しかしとても美味しそうな反面、生の卵黄は傷みやすく、コンビニの長時間の陳列には適さない。衛生面に心配が残る。また、電子レンジに入れても固まったり爆発したりせず、とろっととろける。どのような仕組みになっているのか不思議だ。
黄身以上の黄身の存在に衝撃が広がる
コンビニ弁当に乗っている卵黄は、実は卵黄ではなく「卵黄風のソース」だったのだ。上記のコンビニ弁当のパッケージにも「中心にある卵黄風ボールは加温することでとろけて広がります(生卵ではありません)」と記載されている。
この不思議な卵黄の正体と目されているのが、キユーピーの業務用商品「スノーマン きみぷち」だ。冷凍食品のタマゴ加工品として、2月14日から新商品として発売されている。
キユーピーの「スノーマン きみぷち」
解凍するだけで生の卵黄のような見た目になる「スノーマン きみぷち」。加熱済のタマゴ加工品なので、衛生面の不安を軽減できるという。また電子レンジにも対応しており、生の卵黄のように爆発することもないようだ。黄身以上のポテンシャルを発揮する黄身が存在していたとは驚きだ。
この「スノーマン きみぷち」が今、SNSを騒がせており、「これ考えた人、天才かよ」「日本の商品開発研究のすごさは並大抵ではない」「わざわざ黄身の形にする無駄さがいい。食事は目でも食べるから」といったコメントが殺到。加工食品の驚異的な成長に衝撃が広がっている。
私たちの身の回りの気付きづらいところで、実は意外と大きな技術革新がたくさん起こっているのかもしれない。