ITEM | 2018/09/13

ディスプレイを30%以上大型化し、新たに“心電図センサー”を搭載。処理能力も2倍に向上した「Apple Watch Series 4」が登場 Apple Specil Event速報(1)

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日本時間の9月13日午前2時より、カリフォルニア州クパチーノにあるAppleの本社キ...

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日本時間の9月13日午前2時より、カリフォルニア州クパチーノにあるAppleの本社キャンパス(通称Apple Park)内のSteave Jobs TheaterでApple Specil Eventが開催された。

発表されたハードウェアは、「iPhone XS」、「iPhone XS Max」、「iPhone XR」という3機種の新型iPhoneと、「Apple Watch Series 4」。残念ながら、期待された新型iPad ProやMacBook Air/Mac Miniの後継機は登場しなかった。

イベントの進行通り、まずは、Apple Watch Series 4から紹介していこう。

伊藤僑

Free-lance Writer / Editor 

IT、ビジネス、ライフスタイル、ガジェット関連を中心に執筆。現代用語辞典imidasでは2000年版より情報セキュリティを担当する。SE/30からのMacユーザー。

30%以上の大画面化を図ったSeries 4

今年のApple Specil Eventは、007のテーマ曲が流れるスパイ映画のパロディビデオから始まった。登壇したTimothy Donald “Tim” Cook CEOが最初に発表したのは「Apple Watch Series 4」だ。

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Series 4では、2015年にApple Watchが登場して以来、機能の追加などによるごく僅かな変更しか加えられることのなかったデザインを大幅に刷新。ディスプレイを前モデル(Series 3)比で、40mmモデルでは35%、44mmモデルでは32%大型化している。

これにより表示領域は、40mmモデルで563平方ミリメートル(272×340ピクセル)から、759平方ミリメートル(324×394ピクセル)へ、44mmモデルで740平方ミリメートル(312×390ピクセル)から、977平方ミリメートル(368×448ピクセル)へと拡大。にもかかわらず、筐体の厚みは、両モデルとも11.4mmから10.7mmへと薄くなっている。

大画面化によって、新しいインフォグラフ文字盤は最大8つのコンプリケーション(例えば、空気質指標、UV指数、心拍数、アクティビティ、ミュージック、ワークアウト、呼吸、天気)を設定できるので、より多くの情報を一目でチェックできるようになった。地図やカレンダーなどが見やすくなったのはいうまでもない。

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新たに“心電図センサー”を搭載

Series 4の機能面で最も注目すべきは、従来の“光学式心拍センサー”に加えて、新たに“心電図センサー”を搭載したことだろう。この新機能は、健康管理や医療分野へのApple Watchの活用を目指してきた同社にとって、戦略上極めて重要な意味を持つはずだ。

心臓の活動を測定して不整脈や心疾患の兆候を検出できるようにしたこの機能が、すでにFDA(米食品医薬品局)の認可も得ていることからも、その本気度が伺える。

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心電図を計測するには、デジタルクラウンに指を当てる必要がある。記録された情報は暗号化されて“Apple Health”アプリに保存され、医師と共有することも可能になる(※1)。イベントではAHA(アメリカ心臓協会)の会長で心臓専門医のIvor Benjamin博士が登壇し、Series 4が搭載する新機能への期待を述べている。

(※1)心電図を作成できる機能は米国内で今年後半に提供予定だが、日本を含む米国以外では当面は利用できない模様だ。不整脈通知機能も米国のみの提供。

処理速度は2倍に、転倒検出機能も搭載

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第4世代のCPU“S4チップ”の搭載により、システム全体のパフォーマンスも大幅に向上し、前モデルに比べて処理速度は2倍に。スピーカー音量も50%アップして、音声通話もより快適になった。

また、Series 4では、新しい加速度センサーとジャイロスコープの採用により、ユーザーが転倒したことを検出できるようになった。

転倒が検出されるとアラートが届くので、そこから簡単な方法で緊急通報サービスに電話をかけることも、アラートを解除することもできる。60秒経過しても、ユーザーの反応がない場合、緊急電話が自動発信され、緊急連絡先にメッセージ送信する機能も搭載された。

カラーは3色。Nike+、Hermèsモデルもあり

Apple Watch Series 4には、前モデル同様「GPS+Cellularモデル」と「GPSモデル」がある。

GPS+Cellularモデルの筐体は、“ステンレススチール”と“アルミニウム”があり、前者は、“シルバー”、“スペースブラック”、“ゴールド”の3色から、後者は“シルバー”、“スペースグレイ”、“ゴールド”の3色からカラーを選ぶことができる。セラミックス製ケースは無くなったようだ。

Series 4には、前モデル同様「Apple Watch Nike+」(アルミニウムケース)、「Apple Watch Hermès」(ステンレススチールケース)もラインナップされている。

Series 4の価格は、GPS+Cellularモデルは56,800円(税別)から、GPSモデルは45,800円(税別)から。Apple Watch Nike+も同様の価格設定だ。Apple Watch Hermèsは134,800円(税別)からとなっている。

予約開始は、9月14日(金)16時1分より。発売は、9月21日(金)。

速報2では、「iPhone XS」、「iPhone XS Max」、「iPhone XR」を紹介する。


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