文:FINDERS編集部
歌舞伎町と王城ビルから読み取った『奈落』を表現
アーティスト集団Chim↑Pom from Smappa!Groupの新作が展示されるプロジェクト型展覧会『ナラッキー』が9月2日から10月1日まで新宿・歌舞伎町の王城ビルで開催される。
会場となる王城ビルは1964年の竣工と古くから新宿の街にあり、名曲喫茶、キャバレー、カラオケ店、居酒屋へと業態が変化し、2020年3月まで営業してきた。その後も2022年大晦日のWHITEHOUSEによるカウントダウンパーティーやアートイベント「EASTEAST_」やアパレルブランドHEAVENのワンナイトパーティーを開催するなど、試験的にイベントを実施してきた。

歌舞伎町王城ビル Photo by 林靖高歌舞伎町王城ビル Pho
本イベントは、そんな王城ビルを新宿・歌舞伎町のアートシーンのハブとして検討していく「歌舞伎町アートセンター構想委員会」 によるプロジェクト。そして、同委員会からの第一弾の「提案」として、大星商事株式会社(王城ビル所有者)とChim↑Pom from Smappa!Groupが「奈落」をテーマに展覧会を行う。
展覧会では、来年以降の本格始動に向け、約30年間閉ざされてきた4フロア分の吹き抜けといった全館を使用し、Chim↑Pomの新作インスタレーションが、各種パフォーマンス、音楽とともに、制作・常設設置される。施設内にはレストラン、各種イベント、ショップなども用意され、1カ月限定の「Chim↑Pom from Smappa!Group による美術館」として展示が行われる。
また会場では、「歌舞伎町」という名前の文脈を汲みとるかたちで、実際の「奈落」で録音された、歌舞伎俳優・尾上右近の自主公演第七回『研の會』『夏祭浪花鑑(なつまつりなにわかがみ)』の音が流される。
さらに本展覧会はドラァグクイーンやポールダンス、バーレスク、車椅子ダンサー、ファッションなどによる、パフォーマンス&ダンスイベント「歌舞伎超祭」をフィーチャーした展示となっている点も大きな見どころの一つだ。

アオイヤマダ x 夢無子
出演アーティストは以下の通り。
undefined
【出演アーティスト】
東京QQQ
・アオイヤマダ×夢無子
・KUMI
・高村月×RYO SATO
・MONDO
・もしもしチューリップ(KUMI、山田ホアニータ、ちびもえこ)×ANNA FUJIWARA
・キリーシャクレイ×宮原夢画
・平位蛙
・かんばらけんた
また展示のほかに、トークセッションや会期中毎週土曜日に行われる定期イベントなども開催される。詳細は、随時ホームページにて更新される。
undefined
『ナラッキー』
期間:2023年9月2日(土)〜10月1日(日)
会場:王城ビル
料金:一般2000円/学生1500円