ITEM | 2021/11/12

もしかしてタブレットいらない…?電子書籍も快適な折りたたみスマホの決定版「Galaxy Z Fold3 5G」使用レビュー

文:三浦一紀

スマホ以前の携帯電話時代は折りたたみタイプはメインストリームだったが、スマホになってからはいくつか発...

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文:三浦一紀

スマホ以前の携帯電話時代は折りたたみタイプはメインストリームだったが、スマホになってからはいくつか発売されたものの、メインストリームにはなっていない。

しかし、サムスンから発売された折りたたみスマホ「Galaxy Z Fold3 5G」は、もしかしたら、これから折りたたみスマホの時代がやってくるかも? と思わせてくれるポテンシャルを秘めている。実機を触りながら、Galaxy Z Fold3 5Gの特徴と使用感などをレポートする。

折りたたんだときと開いたときのサイズ感が絶妙 

折りたたんだ状態では片手でひょいと持てるサイズに。

Galaxy Z Fold3 5Gは、折りたたんだ状態では158.2×128.1×6.4mm、開いた状態では158.2×67.1×16.0-14.4mm。折りたたんだ状態でもサブディスプレイが搭載されているので、わざわざ開かなくてもスマホとして使うことが可能だ。

折りたたんだ場合はポケットなどの入れておけるサイズ感。通話をしたり、SNSなどの閲覧、カメラの撮影などなど、一般的にスマホでやるようなことは、折りたたんだ状態でも行える。 

開いた状態でも、片手で持てるサイズ。ちなみに重量は271g。

本体を開くと約6.2インチの大画面が現れる。やはり普通のスマホと比べても大きく感じる。ウェブブラウザはもちろん、各種アプリの画面も広々。この原稿では大人の事情で見せられないが、コミックを見開き表示させるとちょうどよいサイズで、思わず「これだ!」と一人で声を出してしまったほど。

開いた状態でWebブラウザを使いFINDERSを表示。通常のスマホよりも広く表示される。

閉じた状態で使えるサブディスプレイでもアプリの起動が可能。カメラ撮影時はファインダーにもなる。

Galaxy Z Fold3 5Gで電子書籍が快適に読めるとなると、電子書籍を読むために使っているタブレットを持ち歩く必要がなくなり、荷物が軽くなるな…。そんな考えが頭をよぎった。

Sペンとの相性がいい

別売りの「Sペン Fold Edition」。

Galaxyシリーズといえば、専用のスタイラスペン「Sペン」の存在も見逃せない。Galaxy Z Fold3 5Gには別売りの「Sペン Fold Edition」が用意されている。

書き心地は快適。

実際に使ってみたが、書き心地に関しては何の不満もないレベル。遅延をほとんど感じることがないので、紙とペンで書いている感覚でメモを取ったり、絵を描いたりすることができる。

特にSペンが必須というわけではないが、広々した画面が使えるGalaxy Z Fold3 5Gを活かすには、持っていたほうがいいだろう。

マルチウィンドウでPCライクな使い方も可能

アプリを並べて表示させることが得意。

Galaxy Z Fold3 5Gのメイン画面は、ただ広々としているだけではない。画面分割表示機能が搭載されているので、2つのアプリを同時に表示させておくことが可能だ。また、3つのアプリを同時起動することもできる。

本体を折りたたんだ状態で、上部にChrome、左下にGalaxy Note、右下にGoogleフォトを配置。広い画面ならではの使い方。

折りたたみする本体と組み合わせれば、カフェで動画を見ながらSペンでメモを取り、Twitterのタイムラインを見る、なんていうことも可能になる。今までのスマホのイメージのままでは、使いこなせないかもしれない。折りたたみスマホならではの使い方というのが、今後は出てくるのではないだろうか。

カメラについて

リアカメラは3台。

Galaxy Z Fold3 5Gにはリアに3台、メイン画面に1台、カバー画面に1台の合計5つのカメラが搭載されている。

主によく使う背面にある3台のカメラは広角/超広角/望遠となっており、画素数は1200万画素だ。

広角側での作例。鮮やかな色味だ。 

超広角側での作例。普段とは違う感覚の写真が撮れる。

望遠側ので作例。光学ズームは2倍なのでそれほど寄れるわけではない。

描写のほうはGalaxyらしく手堅くまとまっている印象。結構派手な色合いなので、一般ウケするだろう。

デジタルズームも搭載されているが、こちらはズーム倍率を上げるとあまり画質がよろしくないので非常用と考えておいたほうがよさそうだ。

スマホにも折りたたみブームがやってくるかも?

実際にGalaxy Z Fold3 5Gを持ち歩いてみてわかったのが、「畳めばスマホ、開けばタブレット」というのがとても便利だということ。スマホだけでもいろいろできることはできるが、電子書籍を読む時だったり、手書きメモを取る時はやはり画面が大きいほうがいいなと思うことも多い。

そのためにタブレットを別途持ち歩いて使い分けていたのだが、Galaxy Z Fold3 5Gが1台あれば、その両方の欲望を満たしてくれる。もし、もっと手に入りやすい価格の折りたたみスマホが登場したら、もしかしたら「スマホは折りたたみっしょ!」というのがスタンダードになる可能性は大いにある。それくらい、折りたたみスマホの可能性は大きい。

Galaxy Z Fold3 5GはNTTドコモ、auで約23万7000円ほど。まだまだ気軽に買える価格というわけではないので、もっと廉価版の折りたたみスマホが出てきたら、スマホ界の勢力図が大きく変わるかもしれないと感じた。