文：梶原はつえ
LGBTボートに助けてもらったにも関わらず
LGBTの権利を啓蒙する「プライド月間」を控えた先月末、米国ワシントン州モーゼスレイクの湖で、コズミック・ロビーさんはガールフレンドや兄弟らと一緒に、ボートに乗り水遊びを楽しんでいた。ボートには、LGBTの象徴であるレインボーフラッグを立てていた。
するとそこへ3人の乗ったボートが接近し、大声でヘイトスピーチを浴びせたり、周りをボートで旋回するなど迷惑行為を始めた。動画では、この嫌がらせ集団の1人が、中指を立てている姿も確認できる。
まもなく、嫌がらせ集団の乗っていたボートが突如炎上。黒煙が上がり始めた。どうやら、乱暴な運転によりキャブレターの故障と浸水が起きたようだ。嫌がらせ集団は自らのボートから飛び降り、先程まで自分たちが煽っていたボートに救助を求めることになった。
コズミック・ロビーさんは、『Bored Panda』の取材に「正直なところ、私たちはあんなこと気にしていません。私たちの存在に、人々から肯定的な反応だけをしてほしいとは思っていないので。私たちはただ、人としてきちんと扱われて尊重されることだけを願っています。私たちがあの船に乗っていた人たちにした扱いと同じように」と語っている。
嫌がらせ集団の3名は、全員レインボーフラッグのボートに救助され無事だった。しかし、助けてもらったにも関わらず、彼らの不遜な態度は変わらず、無断でタバコを吸い始めたり、ヒステリックに叫び声を上げたりし、誰一人謝罪を述べることはなかったという。
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