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1997年の乳児遺棄事件、DNA鑑定で母親特定。24年越しの逮捕も、その背景に考えさせられる
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  • 2021.04.01
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1997年の乳児遺棄事件、DNA鑑定で母親特定。24年越しの逮捕も、その背景に考えさせられる

文:小田千鶴

時たま、ニュースを騒がせる乳児遺棄事件。 その悲劇に、誰しもが胸を締め付けられることだろう。

こうした事件は日本だけに限らず、アメリカでも起きている。今、24年前に起きた乳児遺棄事件が新展開を迎え、大きな注目を集めている。

少なすぎた手がかり、数十年に及んだ途方もない調査

1997年11月18日、クリスティン・マリー・ウォーレン(現在50歳)は、米国シアトルのメープルリーフ地区にあるガソリンスタンドのトイレ内で男の子を出産。クリスティンは生後まもない赤ちゃんをガソリンスタンドのゴミ箱に遺棄した。その2日後、ガソリンスタンド従業員が発見したことにより事件は明るみになった。

店内の監視カメラは、赤ちゃんを遺棄したと思われる母親らしき人物の姿は捉えていた。しかしあまりにも少ない手がかりであったため、シアトル警察は途方もない捜査に取り組むこととなった。

警察は2018年、現場に残された母親のDNA型をオクラホマシティの民間研究所に送付し、鑑定を実施。そして、母親と親族関係にある可能性の人物のリストを作成した。2020年3月、このリストにクリスティンの名前が追加され、警察はクリスティンがシアトル在住であり、監視カメラの母親と酷似していることに気付いた。

2020年11月、警察はクリスティンにギフトカードと架空のフレーバーウォーターに関する試飲キャンペーンの招待状をメールで送った。クリスティンは快く応じ、アンケート結果を返送。警察はその返送用封筒の封に付着したクリスティンの唾液を使って、DNAを採取し鑑定した。すると、24年前に現場に残されたDNAと完全に一致。警察の取り調べに応じたクリスティンは容疑を認め、第2級殺人罪で逮捕されたという。

次ページ:赤ちゃんの父親に否定され…、頼る人がいなかった母親の苦しみ

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