EVENT | 2020/10/20

新しい働く場所のあり方は? 越境集団「NAD」に聞く、ニューノーマル時代に向けた最先端オフィス事情

働き方改革に加え、100年に一度のパンデミックにより、リモートワーカーが増えるなど、働くスタイルが大きく変化しつつある現...

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働き方改革に加え、100年に一度のパンデミックにより、リモートワーカーが増えるなど、働くスタイルが大きく変化しつつある現在。

ノマドワーカーが珍しくなくなった今、「オフィス不要論」が支持される向きもある。となると、気になるのは今後のオフィスのあり方。

そこで今回話を伺ったのが、最新のオフィスデザインを手がける越境デザイン集団「NAD」だ。

働き方が変わりつつあるこれからの時代、人々の働き方、オフィスはどのように変わるのか?

取材・文:庄司真美 写真:織田桂子 取材協力:NAD 撮影協力:ワークスタイリング日本橋三井タワー

越境デザイン集団「NAD」とは?

「NAD (Nikken Activity Design Lab)」は、東京タワー東京スカイツリー成田空港といった誰もが知るシンボル的な大型施設やオフィスビルを数々手がけてきた、創業120年を超える老舗建設企業「日建設計」の一部門から発足。

チームメンバーの大半を建築家やデザイナーが占める、建築や空間デザインのプロフェッショナル集団だ。

日本の経済成長とともに、クライアントからのオファー通りに建物をかたちにする時代は過去の話。すでにありとあらゆる建築物のストックが社会に揃う中で、人口減少や経済の縮小にともない、ただひたすら建物を造ればいいという時代は終わりつつあるという。

まずは通称“越境デザイン集団”と呼ばれるNADを結成した理由について、同社設計部門ダイレクター アーキテクトの勝矢武之氏に聞いた。

「近年はクライアント側が『何を造ればいいかわからない』と頭を悩ませる案件が増えてきました。そしてコロナ禍による加速もあって社会変化の波は大きく、今までは当たり前の社会の枠組みが通用しなくなってきています。そうした中でどの案件にも、プロジェクトごとの条件に応じたオリジナルなアウトプットが求められるようになり、画一的に与えられた問題を解決すればいい時代ではなくなってきました。そこで、我々もお客様のプロジェクトに一から加わり、コンセプト作りからお手伝いするために、2013年にNADを結成しました」

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