文:山田山太
アメリカでは年間に1300個もの竜巻が発生し、毎年100名近くがその犠牲になっているという。
そんな中、不幸にも竜巻の被害を受けてしまった家族とその飼い犬に、奇跡が起こった。
異変を報せてくれた愛犬
米国テネシー州クックビルに住むエリック・ジョンソンさんは3月3日の夜中、愛犬のミニチュア・オーストラリアン・シェパードのベラの鳴き声で目を覚ました。いつもとベラの様子が違うことに異変を感じたエリックさんがテレビをつけると、なんと近くまで竜巻が迫っており数十分後には直撃するとのことだった。
エリックさんは急いで妻のフェイスさんと3人の子どもをバスタブの中に隠れさせた後、ベラを探しに行こうとした。しかし、すぐ近くで竜巻が家々を破壊する音が聞こえ、やむを得ず自身もバスタブに戻った。そして竜巻が直撃すると、家は粉々に破壊され、一家はバスタブごと50メートル近くも飛ばされた。『Good Morning America』によると、エリックさんは頭にケガを負い、妻のフェイスさんも肋骨を何本か折ったが、幸い3人の子どもたちは無事だったという。しかし、そこにベラの姿は無かった。
エリックさんは『CNN』の取材に対して「竜巻によってベラは庭に投げ出されてしまい、その後ベラを見つけることができませんでした。ベラは大切な家族の一員だったのに、それが欠けてしまったんです」と語った。