文:chopsticks
もし政府が報道機関に圧力をかけ、情報統制をしていたとしたら、私たちは気づかぬ内に物事を正確に把握できなくなっているかもしれない。
そこで今回は、「国境なき記者団」が4月21日に公表した「2020年 世界報道自由度ランキング」の結果に基づいて「VISUAL CAPITALIST」が制作した世界報道自由度マップを紹介する。
北欧はやはり優等生?報道自由度ランキングベスト10
このマップでは、報道自由度が高い国はスコアが低く明るい近い色で塗られており、報道自由度が低い国はスコアが高く暗い色で塗られている。以下に報道の自由度が高い国TOP10を列挙しよう。
1位 ノルウェー(スコア7.84)
2位 フィンランド(スコア7.93)
3位 デンマーク(スコア8.13)
4位 スウェーデン(スコア9.25)
5位 オランダ(スコア9.96)
6位 ジャマイカ(スコア10.51)
7位 コスタリカ(スコア10.53)
8位 スイス(スコア10.62)
9位 ニュージーランド(スコア10.69)
10位 ポルトガル(スコア11.83)
180の国と地域の中で、栄えある1位に輝いたのはノルウェーであった。2002年に「世界報道自由度ランキング」が設立されて以来、北欧諸国は常に上位に君臨してきた。特にノルウェーは常に世界の模範とも言うべき報道自由度を誇っている。
しかし、最近はフェイクニュースやヘイトスピーチの拡散に悩まされており、ノルウェー政府は言論の自由の条件を包括的に見直すことを委員会に命じている。
報道の自由度が最も低い国という、不名誉な称号を得たのは北朝鮮。そして、トルクメニスタン、エリトリア、中国、ジブチと続いた。ここで注目すべきは、やはりワースト4位の中国だろう。国土が広大であることもあいまって、マップでも圧倒的な存在感を放っている。
現在、中国では政府によって100人以上のジャーナリストとブロガーが拘束されており、今年に入ってからは十数人のアメリカ人ジャーナリストが追放されたという。元々情報統制の厳しい国ではあったが、新型コロナウイルスが流行してからはさらに厳しくなったようだ。