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なぜ日本でPCR検査数が増えないのか。論点と解決策をわかりやすく整理する【連載】あたらしい意識高い系をはじめよう(2)
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  • 2020.04.24
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なぜ日本でPCR検査数が増えないのか。論点と解決策をわかりやすく整理する【連載】あたらしい意識高い系をはじめよう(2)

(6)あたらしい意識高い系をはじめよう

最後に、こういうのって「アベ」が考えてやるべきことで、俺たちはそれに文句をつけるのが仕事なんじゃないの?って思う人もいるかもしれない。

まあ確かに、日本に超絶賢いリーダーがいて、こういう議論の交通整理を全部やって、バシーン!と流麗なプレゼンテーションをやって全国民の意識統一をしてくれたら言うことはないわけですけど!!!

でもね、じゃあ過去にいたリベラル派のリーダーならそういう人がいたかっていうと、そうでもないわけじゃないですか。有史以来日本のリーダーにはあまりそういう人はいなかったレベルのことを求めて「日本はダメだ…」って言っててもしょうがないですよね。

できないことを求めるのもやめにしよう(ふたたびぺこぱ風)

そういうリーダーをみんなで引きずり下ろして、現場レベルの優秀さを実現している「短所と長所が表裏一体」の日本っていう国があるんだから、ないものねだりしてても仕方がない。

私は個人相手に「文通」しながらコーチング的に人生相談をするみたいな仕事もやっていて、その中にはアベ嫌いのフェミニストみたいな女性もいるんですが、その人は最近「永田町のアホどもに怒りが溜まりすぎてどこかで焼き討ちとかのテロ行為をしたいくらいの気分」とか言ってました(笑)。

その怒りはわからんでもないですが、だからこそあと一歩、連載第1回で書いたように、果てしなく美化された欧米の幻想を持ってきてローカルな存在を叩きまくるだけでなく、ちゃんと「ローカルな事情を普遍的な論理ですくいあげる」ことができるようになりましょう。

過去1カ月かちょっと、PCR検査問題について紛糾している中でのいろんな「日本政府批判派」の人たち(メディアや論客さん)には、ちゃんとこの記事で書いたような事情がわかった上で主張している人も多かったように記憶しています。

あと一歩の意識づけで、全然違う世界が見えてくるはず!

「あたらしい意識高い系」っていうのは、日本人の悪癖である「足して二で割る妥協策」ではありません。

あと一歩、あと一歩ちゃんと「ローカルの事情」を汲み上げる能力を手に入れれば、日本は縦横無尽に「まともな論理」が通る風通しのよい国になれますよ。

日本の中の知識人のコミュニティが、今回の危機においてこういう「あたらしい意識高い系」の配慮まで実現できるようになれば、その時日本ははじめて「自民党的なもの」以外で国を統治することが可能になる

…そういう未来がもう目の前まで来てる!(みたびぺこぱ風)

今、韓国の事例や台湾の事例を持ってきて考えるべきことは、日本で取り入れられることはどの部分なのか?できないとしたらそれはなぜなのか?どこを変えればいいのか?という論点をちゃんと詰めていくことです。

おそらく、日本は韓国レベルの(ましてや中国レベルの)国民監視はできません。アレルギーが強すぎる(そうはいってもマイナンバーカードのもう少し強化した運用ぐらいはやってほしいと思っているのですが)。

じゃあそういう「武器」がないぶん、人員レベルでの接触者追跡能力は、韓国の何倍とかいうレベルで用意しないと、「ダンスwithコロナ」の時代に戻れないはずでは?あるいは、日本人も受け入れ可能なレベルのIT的な接触者追跡ツールはどういうものでしょうか?

連載の次回ではそのあたりの、「経済再開」にあたって何を考えるべきなのか、その時に、「武漢でいきなり爆発した中国、カルト宗教でいきなり爆発した韓国、早めに水際で封じ込めた台湾、知らないうちにいきなり爆発した欧米」にはできていない、「感染者数が少ないうちにその動態をきっちり調べることができた」日本の対策班の知見をどう活かしていけばいいのか?という話をします。

連載は不定期なので、更新情報は私のツイッターをフォローいただければと思います。

この連載の趣旨に興味を持たれた方は、コロナ以前に書いた本ではありますが、単なる極論同士の罵り合いに陥らず、「みんなで豊かになる」という大目標に向かって適切な社会運営・経済運営を行っていくにはどういうことを考える必要があるのか?という視点から書いた、「みんなで豊かになる社会はどうすれば実現するのか?」をお読みいただければと思います(Kindleアンリミテッド登録者は無料で読めます)。「経営コンサルタント」的な視点と、「思想家」的な大きな捉え返しを往復することで、無内容な「日本ダメ」VS「日本スゴイ」論的な罵り合いを超えるあたらしい視点を提示する本となっています。

この記事への感想など、聞かせていただければと思います。私のウェブサイトのメール投稿フォームからか、私のツイッターに話しかけていただければと。


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