文:武者良太
ちょっとした合間で勉強できる
子供の集中力は30~50分間継続すると言われている。大人になると集中できる時間は90分まで伸びる。そこで小中高の授業は50分前後、大学の講義は90分前後で区切られるようになっている。オンライン学習動画も40~50分のものが多い。
しかしその時間の間、ずっと強い集中力を保てる人はわずかだという。実際には15分周期で集中の波がくるとのこと。それを見越したのか、教育系YouTuberの動画コンテンツは5~10分ほどにまとめられている。
教育サービス事業を展開するEduLabが提供する小中学生を対象とした無料の動画学習サービス「スタディチャンネル」は、1コンテンツあたり90秒からと、さらに短くまとめてきた。アプリは現在iOS版のみで今後Android版もリリース予定だとしているが、公式サイトにアクセスすればブラウザからも閲覧可能だ。
大人の目線での判断となるが、この超短時間な授業が面白い。他の教育動画と比較して導入部に割いている時間は10秒もなく、講師ごとのタイトルが表示されたあとすぐに勉強のポイントを解説している。ちょっとした合間でコンテンツを消化できるというのはTikTokやInstagramのコンテンツを見ているのと同じ感覚があり、爽快感すら覚える。
教育動画は1コンテンツのなかでどれだけ濃い情報を伝えられるかも重要となるが、スタディチャンネルはハイテンションな講師に加え、派手な字幕やテロップ、効果音を駆使することで、90秒という短い時間ながら高密度な内容に仕上げている。この見せ方はネット用の動画コンテンツを作るビジネスマン、クリエイターにとっても参考になるだろう。