社会人になって英語を学ぼうとした時、どうしても「ビジネス英語」という架空のジャンルにとらわれてしまう人たちはたくさんいます。ですが、そんなものは存在しないと思っていただいて大丈夫です。
だってみなさん、国語の時間はあっても「ビジネス国語」なんて聞いたことないですよね? 確かにそれぞれの業界で使われる専門用語の語彙を蓄えていくのは大切ですが、実は普段よく使うようなフレーズが分からないと、仕事でもうまくコミュニケーションは取れないのです。
大切なのは、学校では教えてくれない自然な言い回しを身につけること。そして、よくあるシチュエーションで「口癖」になりうるレベルの言葉を反射的に言えるようにしておくことです。
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フィー・ハーディソン
ライター、クリエイター
高校教師や大学留学課事務、バーテンダー、通訳・翻訳家、といった特殊な経歴を持ち、その経験を活かしてブログやYouTubeで活動。New York Timesに取り上げられるなど、クロスカルチュアルな知識を広め活動の幅を広げている。
ふいに仕事のことを訊かれたら、「ごめん、ぼーっとしてた」で切り返す
初回である今回は、会社を舞台とした、なんてことのない英会話を紹介します。では、早速今回のフレーズを見ていきましょう!
普段英語でコミュニケーションをとる同僚からふと業務について話しかけられた時、あなたは考えことをしていて聞いていませんでした。こんな時、どうしますか?
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相手: Do you know who's in charge of the project A?
(Aプロジェクトの責任者って誰か分かる?)
自分: ...Oh. Sorry I zoned out. What is it?
(あっ、ごめん。ぼーっとしてた。なに?)
相手: Ahaha, no problem. I wanted to know who's in charge of the project A.
(あはは、大丈夫。Aプロジェクトの責任者を知りたかったんだけど)
自分: Well... I have no idea. It should be someone from the department B though.
(う〜ん、全然分からないな。B部署の誰かではあるはずなんだけど)
今回覚えておきたいフレーズ
それではフレーズを解説していきます。
1. 「zone out」ぼーっとする
ぼーっとしてしまって自分が話しかけられているのに気づかない時ってありませんか?そんな時は「Sorry I zoned out」(ごめん、ぼーっとしてた)と正直に白状しましょう。
2. 「what is it?」 なに?
聞き返す時の鉄板フレーズ。聞こえなかった時や話が理解できなかった時など、これさえ言えればもう一度説明してもらえます。
3. 「I have no idea 」 全然分からない
「I don't know」よりもコミカルで強い言い方。「I don't know」は確実性がないので分からないといった意味合いも含みますが、「I have no idea」は1ミリも分からないという意味になります。
4. 「though」 〜だけど
冒頭につける「Though」は学校でよく習うかと思います。「〜だとしても」といった意味で使われますね。ですが、この語尾につけるthoughが実はアメリカでは数年前に大流行したワードで、今でも浸透しっぱなしなので頻繁に使うチャンスがあるのです。
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たとえば、次のように使います。
His presentation though. (にしても彼のプレゼンときたら)
That’s her task. She left early though. (それ彼女の業務だよ。早退したけど)
さて、今回ご紹介するフレーズは以上です。日常生活やビジネスシーンなど状況を選ばず使える便利フレーズなのでいつでも言えるように自分の引き出しに入れてみてください。
ちなみに、こういったフレーズを使って英会話を上達させる鍵はアウトプットです。独りプレゼン大会や電話するフリなんかをしてアウトプットしていきましょう!